- 作者: 静谷啓樹
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2008/04/01
- メディア: 単行本
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- 作者: ケンベイン,高橋靖直
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 単行本
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- 作者: Yugui
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2008/06/26
- メディア: 大型本
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しかしこれが面白い.漫画よりも面白い.今年最も笑った本です.
ケーススタディが,大学の話に限定にもかかわらず,多彩で面白いのです.見開きで,左のページに事例の説明,右のページに論点という形で設問があります.全36例.
一番のお気に入りはp.32で,あらすじを書いてみますと:
- 学科のMLに,FromがA教授でソフトを紹介しているメールが流れたが,ヘッダからおかしいと分かる.偽造だ.
- 私は「FromがA教授になっている先ほどのメールは罠です」という趣旨のメールを書き,学科のMLに出したが,それより先にA教授が「私の名をかたったメールは偽物なので注意してください」というメールを出していた.私,大失敗.
2位は,データの壊れっぷり(p.76)です.フィクションなのに,他人の不幸は蜜の味というやつでしょうか.
ほかにも,謀略メールの結果(p.40)と足指指紋認証(p.66)は,それぞれそれはすごいのオチになっています.
このように事例も論点も多彩で,3章で著者独自の情報倫理の位置づけが明記されている本を読み終えたとき,去年,今年*1と,1年生向けにセキュリティと情報倫理を絡めて作ったレポート課題というのが,いかに薄っぺらいものかを痛感せざるを得ませんでした.