わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

公表と評価

全国学力調査の結果・データの公開に熱心な方たちに是非お願いしたいのは,公開されたデータを用いて教育行政を評価してほしいということ。

教育行政を評価するという視点はないですか? - 今日行く審議会@はてな

私が疑問に思うのはその前段で,

  • 教育行政を評価「してもらう」という目的で,各市町村,各学校の問題ごとの正解率(平均点)その他の情報を公表する,というのはアリか?

です.この疑問を持つことになった理由を挙げておくと,各市町村,各学校は,学校の教育の取り組みや今回のテストの正解率をもとに,それぞれなりに「教育行政を評価している」が,その報告書を安易に公表すると,成績も知られてしまうので,各市町村,各学校が秘密に保持しているのではないか,と推測したからです.それと,より多くの市町村,より多くの学校から,様々な情報(今回の学力テストに関するものに限りません)を集めることで,教育行政の外の人々も,教育の現状をより正確に理解できる可能性がある,とも考えます.
国学力テストを用いて教育行政を評価できる人やブレーンを市町村,学校で持っておらず*1,「評価を社会に委ねたい(=丸投げしたい)」というところもあるかもしれません.
上で自分で立てた質問に自分なりに(そして現時点での)答えを出しておくと,

  • 「教育行政を評価する」とは具体的に何をすることなのか,そして適切な評価を通じて教育行政を改善した例がどこ*2にあるのかが見出せない状況では,アリなのではないか.

です.「それをアリにすると,これこれこんな不都合が生じますよ」というのを,コメントか,トラックバックでご教示いただければありがたいです.
10分後に追記:もともとのタイトルは「評価とは?」でした.推敲時に,タイトルのチェックを忘れていました.以後注意します.

*1:評価するには,まず目的や評価基準を明確にし(コンセプトメイキング),そのもとで実施内容を詳細化し,実施して,当初の目的や評価基準と照らし合わせてどうよ,といくのが理想ですが,まあ,全国学力テストは,各都道府県・市町村・学校から見て,そういう流れになっていませんね.

*2:市町村,学校のレベルで.ただし,都道府県レベルも,考えるべきかもしれません.