わさっきhb

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複数行にわたるアンダーラインには,jumoline.sty

個人的にunwritableと呼んでいたとある文書をTeXで作っていて,まあもう完成して自分の手を離れたのですが,最終段階で要所にアンダーラインを引こうと思い立ちました.
しかしTeXの\underlineは,複数行の下線を許さないことで有名です.まず下線なしでdviファイルを作って,dvioutで見ながら,表示上の改行位置で空白を入れて,texコンパイルし直す…としても,改行位置が変わることがしばしばです.そもそもこのやり方は,文書の保守性を損ねます.
ということで,いったん,手元の環境を離れ,複数行の改行をするパッケージだかスタイルだかを探してみました.いろいろありますね.

「jumoline.sty」が良さそうに見えてきまして,次は,これに的を絞って探しました.

jumoline.styのダウンロードについて,当初,

のものを利用していましたが,先頭コメントに "You are *not* allowed to distribute this file." と書かれていて,なんだか要注意です*1.ですが,コメントをさらに読むと,「jumoline.dtx」というのが目にとまり,こいつで検索すると,次の配布サイト(?)を見つけました.

ここのjumoline.styには,再配布禁止の条件がついておらず,使いやすそうです*2
使い方は極めて簡単で,他の\usepackageが並んでいるところに

\usepackage{jumoline}

と書き,単独行でも複数行でも,下線を引きたいところを

\Underline{アンダーラインを引きたい箇所}

とすればいいだけです.
と思ったのですが,dviファイルを見たところ,下線の位置がやや下にあるように感じました.
修正しましょう.

\setlength{\UnderlineDepth}{3pt}

これで,納得のいく表示になりました.dvipdfmxでpdfファイルを生成し,完了です!

*1:他にも,「\usepackage{jumoline}」の前に「\usepackage{color}」を指定しないと,\Underlineを使う時点でエラーになるのにも,苦労しました.

*2:他にも,理由は不明ですが,上で「なんだか要注意」と書いたjumoline.styを使うよりも,生成されるdviファイルのサイズが,2割ほど小さくなりました.「\usepackage{color}」を外すと,ほんの少しですが,さらに小さくなりました.まあ,pdfにしたら,大差なしなのですが.