今年度の公表まで,keyword:全国学力テストの最近のブログに,「民主党が全国学力テストを抽出調査にしようと言っているのは,日教組への配慮からだ」という論調が目立っていました.
日教組(日本教職員組合)以前に,さまざまな識者が,それこそ2007年度の実施前から,悉皆調査よりも抽出調査にすべきだという意見を出していましたが,そういう例を見つけて列挙するよりも,当の日教組はどのように意見表明をしているかを,確認するほうが,自分の精神衛生に有効的に作用するかなと思いまして,実際調べてみました.
声明・談話から,「2009年8月27日」と「2008年8月29日」の各談話が該当します.悉皆/抽出に関して,主要なところを取り出してみます.
日教組の実態調査では、これまで同様、調査対策としての事前練習や教育課程への影響、子どもへの負担などの実態が報告されている。また、調査結果の公表に関わり、自治体において、平均正答率・正答数などの点数を公表するなど序列化・過度の競争につながる動きが広がっており、悉皆調査の弊害が表面化してきている。
2009年度 文科省「全国学力・学習状況調査」の結果公表に対する書記長談話
3年目を迎える本調査を抜本的に見直し、子どもの学習意欲・支援につながる教育予算や教職員定数増などの教育条件整備に重点をおくべきである。
文科省は、本調査は序列化・競争を目的とするものではないとしてきたが、鳥取県において、各市町村・学校別の結果公表を求める情報開示請求を認める答申が出されるなど、調査の趣旨に反する動きが出てきている。鳥取県教育委員会は結果公表を見送ったが、悉皆調査であるが上に起こりうる問題である。
文科省による2008年度「全国学力・学習状況調査」の結果公表に対する書記長談話
[略]
「全国学力・学習状況調査」を毎年悉皆で行う必要はなく、抽出による調査とするなど改めて抜本的な調査の見直しを求める。
ブラウザで検索することでも,容易に確かめられますが,2009年度の書記長談話では「抽出」という言葉が出てきません.
直接的には書いていませんが,廃止を要望しているのですねこれは.