わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

全国学力テストを抜本的に見直すのなら

ブレインストーミングをやってみるのはどうでしょうか?

元記事

新政権で全校参加から抽出方式に変更された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト=学テ)について、文部科学省は検討会議を設置して抜本的に見直すことを決めた。
(略)
同省は〈1〉全校対象か抽出方式か〈2〉小6と中3という対象学年や、国語、算数・数学という教科の拡大〈3〉実施時期や実施頻度――などを白紙から検討し直す。各教委のほか、小中高校長会や大学関係9団体、日本経済団体連合会など経済関係5団体などからも意見聴取する。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100501-OYT1T00145.htm

過去に書いたこと

takehikom howよりもwhyの検討を希望

http://b.hatena.ne.jp/takehikom/20100501#bookmark-21206655

見直そう、テストを支える基本の技術と教育

見直そう、テストを支える基本の技術と教育

全国学力テストの問題を非公開にできるか - わさっき

今年の目的については,字数が減ったことよりも,主語が消えているのが気になります.「〜確立する」までの第一文は,国・教育委員会・学校に,「また」以降の第二文は,学校・教師・児童生徒に関わってもらおうという意図でしょうか.

全国学力テストを前に - わさっき

過去3年間実施してきた全国学力テストの方式について,私はとても賛意を示せませんが,中止を引き出す根拠とするための,当事者アンケートについては,何を対象にするにしても,安易に行うべきではないと考えます.パーセンテージよりも理由を明らかにしたい,と考えても,数字が一人歩きするのです.

図解のすすめ,全国学力テストへの批判 - わさっき

*2:「全国学力・学習状況調査」という名称に引きずられて「全国レベルの調査なのだから統計的に処理すればよく,悉皆調査は不要」と批判すると,「いえ,都道府県や市区町村,学校のことも考えておりまして…」と反論されます.「抽出調査だと,不適格教員を見つけられないじゃないか!」という批判を俎上に乗せて,溜飲が下がるなら,それでもいいでしょう.manpageを読まずに「この関数は,自分のしたいことと,違う!」と吠えても無駄です,というのは別の話.いずれにせよ,批判する側は,最低限,文部科学省がWebで公表している文書を読んでからにしたいものです.

全国学力テスト myまとめ

抽出調査化の何に引っかかっているのかというと,全国学力テスト実施の目的が変わることです.変わること自体を悲しんでいるのではありません.抽出調査にすることで,おおもととなる目的が変わり,実施対象や方法も変わってきて,現場の先生方や,実施や結果を知る我々も認識を改めていかなければならないこと,そしてそれが指摘・報道されないことが,悲しいのです.
なお,ここの「我々」は,全国学力テストに関心がある(が教育施策に影響を与えることのできない)ブロガーではなく,地域に住み,子供たちの成長を願う者を指します.もちろん自分を含みます.そして私の場合は,数年後に娘が小学校に入学するので,本エントリには将来への希望も込めています.

全国学力テストの抽出調査化が,予算面の理由でしかないのは,悲しい - わさっき

(略)「なぜテストを受けるのか」「なぜ全国学力テストを受けるのか」を,受ける小中学生が考えたり情報収集したり,学校現場で議論(例えばディベート)したりするのを,学校や社会が認める状態になることを,望んでいます.

全国学力テストを理解するための3つのおすすめPDF - わさっき

市川伸一東京大学大学院教授は、悉皆調査にはメリット、デメリットがあるが、メリットが大きくなるよう改善を重ねるべき、としつつ、一方で、今回の調査が行政調査としての目的が主であったところに、悉皆調査のための第二の目的(フィードバック、授業改善、学習改善)を持たせ、目的を二つにしたことで調査のあり方が中途半端になっている(82)、と述べている。([1], p.50)

村木:思考方法が逆だと思います。アメリカでは,まず先に「このような能力を測る」というフレームワークを現場のコンセンサスも得ながらきちっと描くのです。測りたいもののコンセンサスが先にあり,その後,ではそれを計るためのテスト項目は誰が作るのかというと別の専門家です。ですから,「議論しているうちに大事なテスト項目が出来ました。やってみました」のような形で,唐突に提示されるわけではないのです。ですから,現場を突然に驚かすような項目は少ないと思いますよ。([3], p.16)

全国学力テストを理解するための3つのおすすめPDF - わさっき

1. 平成19年度と20年度で,調査の目的が少し異なっているのを,どのように理解すればいいのでしょうか?
(略)
こんなふうに毎年仕様を追加していきながら,継続的に,全国レベルでの学力テストを実施していくのだ,という意図なのでしょうか?

全国学力テストに関する疑問2つ - わさっき

とはいうものの

省庁主導のこの種の会議で「ブレインストーミングを実施」なんて聞いたことないので,採用されることはまずないでしょうね.