文部科学省の政務三役は15日、小6、中3の全員を対象にしていた全国学力調査について、来年度から無作為抽出に改めることを正式に発表した。抽出率は全体の4割とし、来年度予算の概算要求額は今年度予算の57億円から21億円削って36億円とした。サンプルから外れたところは集計、分析の対象にはしないが、自治体などが希望すれば問題を提供し、自主採点で個々に活用できるようにする。
http://www.asahi.com/national/update/1015/TKY200910150495.html
抽出方式に変わっても引き続き大規模な調査になるが、文科省側は「4割以下にすると精度が下がり、47都道府県それぞれの成績がどう違うか、大まかな把握が難しくなる」と説明している。
文科省によると、調査対象は学級単位で無作為抽出し、その学級の児童生徒に受けてもらう。このため、同じ学校で調査を受ける学級と受けない学級が出てくる。調査の空白となる都道府県はつくらないが、市区町村については調査対象の学級が一つもないところも出る見通しだ。
全国学力調査をめぐっては、かねて成績の公表の是非が問題になってきた。文科省は来年度以降の調査結果について、都道府県別の正答率は公表する一方、対象となった個別の市区町村や学級別の成績は公表しないとみられる。ただし、文科省が都道府県に管内のデータを提供した場合、都道府県に対して学級別の成績まで含めた情報公開を求める動きが出ることも予想される。
『文科省側は「4割以下にすると精度が下がり、47都道府県それぞれの成績がどう違うか、大まかな把握が難しくなる」と説明している。 』/割合ではなく受験者数(実数)を知りたい
http://b.hatena.ne.jp/takehikom/20091017#bookmark-16786203
実数,調べてみました.
- google:全国 児童数
- https://www.seibido.co.jp/kids/know/know2-1_1.html
- 平成17年度学校基本調査 調査結果の概要(初等中等教育機関、専修学校・各種学校) 学校調査 1小学校:文部科学省
- http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/index01.htm
- http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08121201/1282646.htm
- http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08121201/1282480.htm
- 3. 在学者数 (Excel:66KB)
それで,今年度の「小学校」「5学年」が1,200,632人,「中学校」「2学年」が1,176,890人.
それぞれ4割とすると,小学校のほうは480,252人,中学校のほうは470,756人.
センター試験と同じくらいかな…http://www.dnc.ac.jp/old_data/suii1.htmによると,平成21年度の志願者数は543,981人で,受験者数は507,621人.まあ受験者も,受験会場も出題方法も採点方法も,結果の使い方もぜんぜん違うものを比較しても,しょうがないのですが.
人数ベースで4割として計算しましたが,学級数の4割とすると,当然数値は変わります.でも全国レベルになると,大きくは違わないでしょう.
ついでに今年の受験者数は
- google:全国学力テスト 文部科学省
- 全国的な学力調査(全国学力・学習状況調査等):文部科学省
- 平成21年度全国学力・学習状況調査の結果について:文部科学省
- 「平成21年度 全国学力・学習状況調査 報告書・集計結果」について:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research
一番大きいところをとりましょうか.小学校は,算数Aの1,150,097人.中学校は,数学Bの1,077,972人*1.
以上,気ままな調査でした.
asahi.comの記事の最後の段落…個人的な関心は,目的をいかに設定するかです*2.
*1:中学校は尻上がりに増えている…遅刻者が多い??
*2:全国学力テストの抽出調査化が,予算面の理由でしかないのは,悲しい - わさっき.そこで書いた『全学校を対象として,その中で児童/生徒を抽出して受けさせるというのは,予算面や公平性から,非現実的と言えます.したがって全国から学校を抽出して,その中で該当学年の児童/生徒,全員を対象とするのが自然です.』は,外してましたか….