わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

最後のチェック

英語の論文原稿で,セルフ赤入れ*1を行って修正し,スペルチェックも済ませ,提出期限まで残り2時間というときにすることは,最後のチェックです.自分の今週のは,こんな感じ.

  • 動詞はあるか
  • 三単現のsを忘れていないか
  • 原形であるべきところに,三単現のsをつけていないか
  • 受動態の動詞は過去分詞になっているか
  • 完了形の動詞は過去分詞になっているか
  • to不定詞を除き,前置詞の直後の動詞は動名詞になっているか
  • 他動詞に対応する目的語があるか
  • 自動詞なのに目的語があったりしないか
  • 不可算名詞にa/anをつけていないか
  • 冠詞を間違っていないか
  • 接続詞は何と何を接続しているか,文法的におかしな接続をしていないか
  • 固有名詞は,綴りだけでなく大小文字を含めて,正しく書いているか

実例をもとに,もう少し補足.

  • 「動詞はあるか」なんてそんな当たり前のことを,なのですが,長い文で,主語と助動詞はあるけど動詞がないという文を,ラス前の目視で見つけたのでした.
  • with a view toについては,to不定詞ではないので直後の動詞はing形にします.論文で使うことはまずありませんが,look forward toの直後も同様です.私は英辞郎+PDICを愛用しておりまして,インクリメンタルサーチができて見出し語に用例を含む電子辞書を使えば,気になる単語・熟語のあとにどんな語句が続くのかを,簡単に知ることができます.
  • showの過去分詞は,辞書を引くなりWebに当たるなりすると,showedとshownの2つが書かれていますが,論文では常にshownを使います.
  • aとanの使い分けは,直後の単語の発音です.an hourですし,a userです.
  • 冠詞のtheの使い方(の一つ)について,D論を書いていたときにいただいたアドバイスを思い出す:「規則の左辺*2」の英語は,the left-hand side of a ruleかthe left-hand side of the ruleのいずれかです.規則は,文脈によって不特定(かつ単数)ならa rule,特定ならthe ruleです.不特定であっても,規則を一つ決めたら,そこから左辺は特定されるので,the left-hand sideとなります.

*1:そのうち取り上げます.といっても大したことはなく,学生が原稿を印刷して,先生に見てもらって,赤入れしたのをもらってそれをもとに修正する,という作業において,「学生」と「先生」の役割を,自分一人で担うことです.

*2:項書換え系を使って暗号プロトコルの理論的な安全性を検証するための枠組みを提案するという内容でした.その定式化に当たって,左辺の項を右辺の項に書き換えるという式が,書換え規則,んで単に規則と呼んでいたのでした.