サッカーにたとえると
今回のみなさんの発表と質疑，そしてそこから想像できる準備状況はですね…サッカーにたとえるのがいいのかな．
テレビなんかで，すごいプレイを目にするわけですね，サッカー選手の．
で，それにあこがれて，みなさんがサッカーをすることになったわけです．
ボールと，フィールドがあって，あとゴールも都合良く，用意されているとしましょう．
そしてみなさんが蹴っているのです．1個のボールを，みんなでわあわあと．
蹴るのは楽しいのかもしれない．ボールが転がり，追いかけるのは，見る側も喜ばせる…
となればいいのですが，そんなふうに，ボールとたわむれるだけでは，いつまでたっても，プロのサッカー選手にはなれません．
プロに限らず，十分な実力とチームワークでプレイするサッカーチームと，そうですね，小学生が休み時間なんかにするサッカーとの，決定的な違いは，何だと思いますか?
ルールですか? まあルールは違いますが，プレイヤー自身が持てるもの，選べるものを，考えてみてください．
技術? 戦術? 戦略? いい線いきました．
知っておいてほしいのは，司令塔です．現代サッカーには，プロアマ問わず，間違いなくいます．
発表したみなさんの誰かが司令塔になれ，と言っているわけではありません．そうではなく，司令塔を立てて，その司令塔の方針に基づき，ゴールまでの作戦をみんなで確認します．フィールドに立ったら，司令塔から発せられる情報を見落とすことなく，ときには前に進み，ときには後退し，ときにはサイドにボールを振ったりして，シュートを決めることが，求められているのです．
司令塔を決めること，ただし必要ならそれは変更できること，というと…みなさんのシステム設計の発表においては，「デザインコンセプト」というのが一番近い言葉でしょうかね．
