「お前よお…」
「何?」
「仏さんにお供えしてた，このカステラ，賞味期限，切れてるぞ」
「あらまあ! そうや，今，食べよっか」
「そうきたか．ほな，切るか何かしてくれるか」
「はいはい．その間，この子の面倒，見といてね」
「分かった．って言うより前に，おいしそうなにおいのほうに行ったぞ!!」
しょくたく・しょくたく・それから・どーなつだ♪*1
「んでこの子，切れ端を手にしてるんか」
「この子には，もうこれで終わりって言うてんねん」
「はいよ．ほな俺の分を，いっただっきま…」
「どしたん?」
「目が合うた」
「あれ，まだカステラ，持ってるんよね?」
「いや，口に入れてやな．まだ欲しがってんねやなこれ」
「あげんでええからね」
「あいよ．うーん．これでどうだ（自分のカステラを，頭の後ろにやる）」
「何してんのよお」
「俺も俺で変なポーズなん分かってるが，この子もなんかすごいなあ」
「どしたん?」
「この子専用の，お茶飲むやつをな，俺の顔の前に，突き出すんやぞ」
「それねえ，これと引き替えに，カステラちょうだいって，言ってんねんで!」
「なんと，この年齢で，交渉してくんのかこの子は!」
「すごいで!!」
