- 作者: 多湖輝
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/08/20
- メディア: 新書
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ページをめくると,昔懐かしい問題が多数ありました.
しかし,印象に残っている問題が2つ,見つからなかったのが残念です.一つは,1枚の正方形に4×4で格子模様になっているところを,うまく折って,1回だけカットすることで,格子ごとに切り分けること.たしか第4集で,200人の大学生に各問解かせて正解率を出していて,これは0.5%,すなわち1人だけだったとかいうので,覚えています.
もう一つは,第何集だったか忘れました.ともかく,
ウ | ア | タ |
ソ | マ | |
イ | タ | ノ |
を初期状態として,15パズルの要領で動かして
ソ | ウ | ア |
イ | タ | |
タ | ノ | マ |
にするというもの.解説には「アタマノタイソウ」だからできるのであって,「アタマノセイソウ」ではできないとありました.結局のところ上の問題は,
ウ | ア | タ |
ソ | マ | |
イ | た | ノ |
から
ソ | ウ | ア |
イ | た | |
タ | ノ | マ |
にせよ,と言い換えられます.これなら偶置換です.
「アタマノセイソウ」を1マスずつ隣にするのは,7回の互換*1に相当し,奇置換です.偶置換・奇置換は,大学1年で,離散系の数学のほか,線形代数で行列式を求めるときに教わりました.15パズル#不可能な配置にも現れます.
*1:アとウを交換し,次にアとソを交換し,…,アとタを交換すれば,期待する配置となります.そのとき,ア以外の文字は1回ずつ現れますので,合計で7回です.