ある晩:
「あなた〜,このイスさあ」
「ん? ああ,何べんもうちの子が壊すから,もうええやろ」
「いややん.元に戻しといてよお」
「…わかったよ」
その翌朝:
「さてでは組み立てるか.テーブルに,ばらばらになったイスと,プラスのねじ回しを置いて…完成形はこうやったかな…ほなここを,ぐり,ぐりっと…お! おはよう」
「ママぁ」
「朝一番にパパに向かってママぁと呼ぶのはなんとかしてほしいが…おう,賢おしときや」
「んなぁ?」
「それな,ねじ回しっちゅうねん」
「あ〜」
「おいおい,持ってくんか.まあええゎ,別のプラスのねじ回しがあるからな.ぐり,ぐりっ…ん? 前後ろ間違えた,分解せな」
「あ〜」
「2本目を持ってったか.あと1本あったなあ.….ふう」
「あ〜〜」
「いや,それ持ってったら俺もう回しようがないんで,追っかけるぞ(立ち上がる)」
出来上がり: