わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

独習 4冊

[isbn:9784873114606:detail]

ソフトウェア関係の用語がよく出てくるが,キャリア教育の参考書とみなすのが最もよさそう.どのような職に就くか,ではなく,就職してからそこでスキルを身につけるために,どのような心がけを知っているとよいかを,一つひとつが小さな知恵である「パターン」として表現している.
「アプレンティスシップ」とは,徒弟制度のこと.「ギルド」と密接な関係があるが,それらを言葉としてだけ知っているのでは,十分に楽しめない.本書でそれらの言葉を初めて知ったとしても,関心を持って読み進めれば,十分に元は取れるだろう.

[isbn:9784254126624:detail]

パラメータ数が1〜3個のそれぞれについて,項目特性曲線の意味は,他の本で学んでいたが,なぜあの式になるのか,また1.7という定数の係数がどこから来るのかについて,さっぱり分かっていなかった.この本で,「正規累積モデル」と「ロジスティックモデル」による,式の使い分けを知ることができた.
『受験者集団に依存しない特性θ』(p.16)がイメージできるかどうかが,この理論に親しめる分岐点と思われる.それと,1.1節の記号の中で「太字uのダッシュに下付きi」と「太字uに下付きj」が根本的に違うものを指している*1ことを理解しておかないと,あとあと苦労する.

[isbn:9784339027518:detail]

テキストマイニングを使った研究をしたいという学部生に対して,最初に与えるとよい書籍のように思う.読み通して主要なところを再確認すれば,もう,クラスタリングと分類の違いで悩むことはなくなるだろう.
ラグランジュの未定乗数法は,個人的には大学1年のときの解析の教科書で目にした程度だったが,「最適化問題を解くといったらラグランジュの未定乗数法」と言わんばかりに,本書のあちこちで目にした.数学的性質の工学への見事な応用.
深い数学については十分に理解しているわけではないので,いくつか用語について.「s.t.」をsuch thatと覚えていたが,subject toの略として使われることを知った*2.precisionを適合率ではなく精度と表記する点については,p.167脚注†1で了解.本論でないとはいえ,p値の定義(p.176)は有名な間違え方の一つで,p値を含む統計的検定の考え方については別の本*3で学ぶべきだろう.

[isbn:9784048687157:detail]

裏表紙をよーく見ると「中級技術者向け」と書かれている.表紙・背表紙・奥付のどこを見ても,この言葉は書かれていない.
あらゆる処理をRubyで書こうと思うのなら,入門書とリファレンスマニュアルだけがあればいい.そんな段階を超えて,Rubyらしく書き保守できるようになるには,本書の存在が欠かせない.
ブロック(はじめて学んだときは「イテレータ」と覚えたものだ)が,オブジェクト指向プログラミングではなく関数型プログラミングの流れを汲んでいる(p.105)というのは,言われてみれば納得だ.
上記4冊の共通点:それぞれの本の内容を十分に理解するには,それぞれに応じた予備知識と,必要に応じて外部の情報(書籍やWeb)を参照して比較することが不可欠である.しかし考えてみれば,それは,どんな本を読むにも不可欠じゃないか!

*1:ベクトルや行列で,ダッシュは転置の意味だからといって,「太字uに下付きj」にダッシュをつけて「太字uのダッシュに下付きj」となるのではなく,実際そのような転置のとり方はしない.

*2:google:最適化数学+"such that"で調べた限りでは,such that,subject toのどちらでもいいらしい.

*3:ただし,少々古い本になると,p値が一切出てこないので,これまた参考にならない.