わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

「×」から学んだこと 13.04―自分のこと

Q: あなたは,どういった立場で,この論争に関わっているのですか?

A: 大学教員です.《りんごの問題》を,授業中に話したこともあります.情報工学の分野ということもあり,仕事と趣味でプログラミングをしています.
家庭では4人の娘(うえの子・さきの子・あとの子・すえの子)と悪戦苦闘しています.

Q: あなたはこれまで,この論争に関して何をしてきましたか?

A: 2010年の11月15日に,0×3と3×0は違うと題して最初のエントリを書きました.同月下旬に,2つの式を比べて答えを決めるプロセスを提案しました.その後は,書籍・論文などを読みながら,国内外のかけ算指導の状況について情報整備を図りました.
2012年は,検索エンジン経由でお越しの方向けに,「トランプ配り」「アレイ図」「サンドイッチ」「指導案」など,かけ算の意味の理解をサポートするような俺流解説記事を書いています.さらに,「÷0」,「はじき()」,「さくらんぼ計算」と,かけ算以外にも範囲を広げています.
2013年に,かけ算の式と言葉の順序 メモで60,□×△と△×□,答えは同じだけど,意味は違う(2013年版)で190ほど,はてなブックマークはてブ)をいただきました.

Q: これまで,どれだけ書いています?

A: 2010年11月から2013年2月までの[5×3]カテゴリー,そして2013年3月からの[OoM]カテゴリーを合わせて,記事数は300,はてなダイアリー記法による字数は200万字を超えました.

Q: 算数教育の専門家というのは,数学者が初等教育に携わるようになるパターンと,小学校教諭から大学教授になるパターンがあると思うのですが,あなたはどちらですか?

A: いや,私は,算数・数学教育の専門家ではありません.読んできた文書や刊行物は,この問題に関心を持つ人の中では多いほうなのを自覚していますが,児童や,教師の卵を相手に教えているわけでも,当ブログの内容を学会などで発表しているわけでもありません.
算数・数学教育の研究として,(1)教師を重視し,教師の行動の体系化を試みる「教育者の伝統」,(2)学習者を重視し,主に量的研究および質的研究によりその行動を明らかにする「経験的科学者の伝統」,(3)教師・学習者から距離を置き,論理的な分析に努める「学者的哲学者の伝統」,という分類を,ある本から学びました(教育者,経験的科学者,学者的哲学者).自分自身はこの中のどれかに位置づける段階「以前」だと思っていますが,そういう者だからこそ,3つのうち一つに偏ることなく,バランスをとって学んでいく必要があるように思います.

Q: 過去のエントリでときどき見かける「ツアー」って,何ですか?

A: 当ブログ内外の情報や事例一つ一つをスポットに見立て,あるテーマで順路を決めて見ていってもらおうという試みを,ツアーと呼んできました.
直近で企画したツアーは,春になったので,俺流「かけ算の順序」ツアーです.
私はガイドのようなものです.良いガイドをするには,情報の感度を高めることが欠かせません.今後も研鑽に励むとします.

Q: 工学的観点が,教育にどう関係するのですか?

A: 工学的観点は,「一つの問題に対して,複数の解決法があるとき,どれを選んで,形にするか?」ということだと認識しています.
神の視点だと,(一つに限らない)正解が見えているけれども,実際に問題を解く者からするとそうもいかず,正誤の判定者や,必ずしもその時点で明示されていない判定基準をもとに,最善解を提示することが求められています.
理想―かけ算の学習において考えるべき「理想」は,かけ算に順序があるとかないとかいった状態ではなく,子どもたちがみな,かけ算の意味をきちんと理解し活用できることでしょう―と異なる振る舞いがなされている現状において,どんな手立てで「それなりに成功させる」かを考え,実行したり,先人の実行した筋道をたどったりする営みは,工学と教育に大きく重なる要素だと思っています.

Q: あなたの強みは何ですか? 文献?

A: 一番の強みは,多数の出題例を持っていることです.
回答を書き直しましたので,ひとまず新着情報にて公表しています.そのうち,ここに戻します.

Q: このブログでは,なぜコメントが書けないですか?

A: ご面倒,ご心配をおかけし,申し訳ございません.コメントを凍結したのは,去年の8月23日です.
きっかけとなったのは,『かけ算には順序があるのか』を読んだの後ろから2番めのコメントです.読んでから,「「実際に『ありがとう』と書いた紙を貼ったら,綺麗な結晶が,『ばかやろう』だと汚い結晶ができたんだ.やってみない者に何が分かる」という主張を,しないようにしましょう.」を最後に据えた,電話で問い合わることを書いてリリースし,コメントの返答のほうは,にべもないものにしておきました.
その後,考えてみて,自分が知り活用していきたい情報源のメドがたっており,またコメントの費用対効果も感じまして,凍結を選びました.削除ではなく,表示させているのは,computingカテゴリーを中心として,いくつかのコメントが貴重だからです.
今後もご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます.

Q: 「新着情報」から「トランプ配り」まで,Q&Aを列挙したら,それで完成ですか?

A: いえ,まだまだ補修をしていく予定です.
まずは各項目の文章を見直すとともに,配置の変更を行っていきます.
「新着情報」には,新たなQ&Aを置くようにします.数日置いてから,より適切なエントリに移動させます.
新規作成や記事修正がだいたい終わったところで,それぞれのQ&Aにアクセスしやすくします.具体的には,各記事の先頭に目次を設置するとともに,「#」を含むリンクを使って,Q&Aに直接飛べるよう,内部設定をします.

Q: 「13.04」って,何ですか?

A: 「2013年4月」の意味です.Ubuntuのバージョニングを,もとにしています.

Q: あなたは批判者?

A: 一時的に,批判者になることもあります.
まずはあなたは「批判者」ですか?「学習者」ですか? ~本『QT 質問思考の技術』 - ライフハックブログKo's Styleをご覧ください.そしてここで,学習者にスイッチしておきますと,利点と欠点をよく見た上で,複数の手段の中から選択(採用)がなされることを期待するとともに,利害関係者(採否の決定者)は多くの場合,自分の「思い」に反する主張のメリットが軽視されデメリットが重視される点を,忘れないようにしたいものです.

Q: 「かけ算の順序」に関して,学術面であなたは何かしてきましたか?

A: 私は数学教育の専門家ではないので,その方面での貢献はありません.
ただ,自分の関わる分野(データベースシステム)の中で,活動を反映させているものもあります.例えば,2012年にギリシャへ行き,人文向け検索システムについて発表した際,予稿の中に "After being compared with relevant research papers and materials that have been already discriminated, the historical source is identified and might open a new page." という1文を入れています.これは,かけ算や算数教育の書籍・論文を読み,それまでに読んできたものと照合して,その価値を確認してきた作業と,関わりがあります.
また,所属する学会のメールマガジン編集を担当したときには,編集後記に「秋冬モデル」という言葉を埋め込みました.これは,同月15日の当ブログの記事「「×」から学んだこと・2012年秋冬モデル」がもとになっています.

Q: 「かけ算の順序」について,あなたにとって最も重要な日は,いつですか?

A: 2011年1月5日です.
余談で話すが「余談で話した「小学校の算数」の問題」として,他の2つの記事とともに,駄文にゅうすにリンクされた日です.現在は,2011年1月5日(水)でリンクされています.
それまでにも何度か,大学教育や雑多なことで,駄文にゅうすからリンクをいただいていまして,更新日には,サイトを見るようにしていました.2011年1月5日の早朝に参照したときは,「教科書会社のトップ「東京書籍」に言わせると、「5×3≠3×5」らしい」がリンクされていて,ふむ,まあ,このサイトも支持するのはそっちなんだなと判断していました.
その日の夜,自分のブログのアクセスログを見てみると,13時台までと14時台からの棒グラフ(1時間ごとのアクセス数)に,明らかな違いがありました.アクセス元のトップが,駄文にゅうすになっています.改めて見に行くと,3つがリンクされていたのでした.
その後のリンクについては,こちらの後半をご覧ください.
「かけ算」のことに話を戻すと,論文や書籍を読んでいて,「これは!」と思ったことがたびたびあります.
それが何年何月何日というのは,もはや思い出せません.
そこについては,当ブログで取り上げた(書き切った)日が,重要な日付ということになりますかね.

(最終更新:2013-06-11 朝)