「ほな鍋もらおかな」
「思い出してんけど」
「んあ? なんちゅうタイミングや」
「今日わのな,保育所からの連絡帳,面白かってん」
「さきの子・あとの子かいな」
「あとの子ちゃんのほうやねん」
「ふむ,何書いてあったんな」
「読むで.….『今日はみんなで,サル公園に行きました』」
「猿公園?」
「保育所の近所にあんねん.おサルさんの大きいのんがあって,登ったりできるんよ」
「えっと…ほんまもんの猿ではないんやな」
「おっきな置物やで」
「へえ.んで?」
「『おにごっこをしました』」
「鬼ごっこなあ」
「『先生が,鬼ですよ,逃げましょうねと言ったら』」
「先生が鬼かいな.いや,まあ,デンで鬼が変わるって,難しいしなあ」
「何そのデンって」
「あ,タッチっちゅうたらわかるか」
「へえ,デンって言うんや」
「自分らの近所ではな.小学校のときやったけど.んで保育所は?」
「こっからが面白いねん.『こわくて泣いてしまいました』やって!」
「え? 先生がこわかったんかいな!?」
「ちゃうねん,鬼ってのが,こわかったんやと思うで.絵本とかで読んでたから,あんな鬼が,自分のとこに向かって行くと思たんとちゃうかな」
「ありゃりゃ…」
「それでね」
「続きがあるんや」
「『そこに,さきの子ちゃんが近づいて,ハグしました』」
「ほお,そういう展開か!」
「『それで泣き止みました』」
「うまいことまとまったなあ」
「かいらしやろ」
「せやな.さきの子にあとの子よ,友情パワーやな!」
「きゃははは!」
「きゃははは!」
「手ぇを挙げて甲高い声を出して,喜び方も一緒やな」
「きゃははは!」
「きゃははは!」
「よっしゃほんなら今日は,さきの子と,あとの子と,パパとでお風呂に入ろか」
「いや!!」
「うわ,あとの子の反応が早すぎたぞ.しかも否定しおるし」
「ままと!!」
「威勢のええ返答やなあ.わぁったわぁった」
ということでお風呂には,さきの子(次女)・すえの子(四女)と一緒に入りました.
うえの子(長女)の近況も書いておきますと,なわとびが20回以上,そして鉄棒で逆上がりができるようになりました.