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ああ大学のどこかに『Docker』を待ってる人がいる

Docker

Docker

5月2日の出来事です.この日は平日で,5限には大学院のゼミもありました.
5連休の前に,大学でできることは全部,やっておこうとあれこれしていたときの午後に,メールが届きました.
図書館からです.
『Docker』の本を借りたい人がいるので,一時的に図書館へ戻してもらえないか,という依頼です.書名のほか,タグ情報も記されていました.
少しばかり,学内の状況を書いておきますと,この本は校費で購入しました.一定額以上の書籍は,大学の図書館の所有となり,したがってタグも付けられます.その上で,購入した教員が,長期にわたって借りるという形態をとっています.2週間で返却といった短期的な期限がない(とはいえ退職時には,返却しないといけません)かわりに,年1回,書名とタグのリストが届きまして,きちんとあるかどうかをチェックする機会も設けられています.
大学の図書館の所有ですので,誰かが蔵書検索をして,この本の存在を知り,図書館で所定の手続きをしたのでしょう.そしてこちらに,連絡が来たというわけです.
自室の本棚と,横積みになっている本をざっと見て,該当するものはどうやらなく,廊下を歩いて研究室(学生室)へ行きました.ゼミ前ということもあり,何人か学生がいました.本棚を見ても,書名やタグ情報に合致するものなく,そばにいた学生に,『Docker』という本を,誰かが読んでいないかと聞くと,返答は「さあ」でした.
5月中旬の,研究室のゼミで,4年生それぞれに,Dockerについて発表することを,指示していました.指示は,ゴールデンウィークに入るより前です.研究室のPCを使えるようになったら,Docker Toolboxをインストールし,docker run hello-worldで動作確認するところまでは共通です.次に,4年生それぞれに,異なるファイルの所在を伝えてダウンロードさせ,dockerまたはdocker-composeのコマンドを用いて動かすとともに,その内容を取りまとめて,プレゼンしてもらいました.
取りまとめの際には,各ファイルの詳細や,何をするコンテナなのかといったことに加えて,そもそもDockerとは何なのか,どんな利点があって近年,注目されているかなども,発表に入れておくことを勧めました.
研究室の本棚のタグ付きの本を,誰かがゴールデンウィークの期間に持ち帰っているのかもしれないなあとつぶやきながら,学生室を離れ,自室を調べ直すと,1分で見つけました.横積みの,わりと上段にありました.
図書館に電話をかけ,どうぞ読みたい人に貸し出してください,今からお持ちしますと言い,本をリュックサックに入れて,学部棟を出たときに,不安がよぎりました.
もしかして,図書館を通じて借りたいと言った人は,自分の研究室の,4年生の1人ではないか,と.
だとすると…
そして5月2日にこちらから図書館に渡して,その日のうちに本人が図書館で借りるというのは,きわめて困難なのにも注意すると…
ゴールデンウィークの期間は学生室に置いておき,学生には「『Docker』の本を読みたい人は,研究室に来て読んでください.ゴールデンウィーク開けには図書館へ持って行きます.もし図書館に借りたいと依頼した人がいれば,キャンセルしてください(研究室で読めるのですから)」といった内容のメールを送るのが,この本の有効活用になるのでは,とも考えました.
しかし電話で「今からお持ちします」と言ってしまったこともあり,引き返すことなく,図書館に行って渡してきました.
先週,この本が手元に戻りました.研究室の学生だったのか,他の人だったのか---誰が借りたのかは分かりません.


念のため,本日の記事のタイトルは,「いい日旅立ち」の改変です.曲そのものは,検索ですぐに見つかると思います.以下の記事では4位です.