いきなりですが問題です.
計算してください.
7÷3
なのですがこれでは,答えが定まりません.商と余りを書くのでもいいし,循環小数に表すのも,分数にするのも,わり算の答えとして,認めたいところです.
そこで問題を変更します.
以下の式の答えの書き方を,思いつく限りあげてください.
7÷3
これであれば,答えの書き方は,次のようになります.
といったところで元ネタです.先週の講義(ネットワークセキュリティ)で,RSA暗号とそれに関連する数論アルゴリズムを解説しました.RSAでは「余り(剰余)」が重要な役割を演じます.その際,基本的には被除数も除数も,正の整数なのですが,ある処理で負の数÷正の数にも対応する必要があり,その扱いをマイナス5÷3は?として記事に取りまとめたのは,5年前のことです.
制約を設けなければ答えは何通りか書けることについて,小学校で学習した計算を題材に,授業前の小テストとして,7÷3を取り上げました.ただし実際には「思いつく限りあげてください」ではなく1つとし,3種類(商と余り,循環小数,分数)のいずれを書いたかを,挙手してもらいました.どの種類も,ほぼ同数の手が伸びていました.
*1:「2.\.3」で表示されず,苦労しました.http://www.wiris.com/editor/demo/ja/developersのCompatible with MathML and LaTeXで式を作り,LaTeXの欄を見ると「2.\dot3」と出ました.