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大阪と和歌山をリニアで結ぶ!?

 先日,学生のグループワークを取り仕切る先生が,興味深いことをおっしゃっていました.
 グループワークは,各グループ数名に分かれて,「大学生活の不便を解消するようなICT技術」の提案をし,中間・最終を含め3回,発表してもらいます.
 実施要領の段階で,先生がおっしゃったことの一部を,覚えている限り記すと:
「提案にあたり,一点,注意してほしいのは,『社会で受け容れられるもの』であることです.
 例えばですね,大阪から和歌山までの通勤通学に時間がかかる,じゃあ大阪と和歌山を結ぶ,リニアモーターカーを走らせればいいじゃないか,というのを提案するとします.
 なるほどユニークかもしれない.またその経済的効果というのも,算出できるかもしれない.
 だけど,冷静になって考えてみると,大阪と和歌山をリニアモーターカーで結ぶというのは,現状,到底『社会で受け容れられるもの』ではないはずです.
 そういったことにも注意しながら,グループで話し合って,一つのモノを提案し,その有用性を,何らかの形で示してください」
 大阪と和歌山をリニアモーターカーで結ぶという構想が,なぜ「社会で受け容れられるもの」ではないかについて,その理由はとくにお話しされませんでしたが,例えば,具体的にどこに路線や駅を設けるのかと考えてみると,非現実ですし,東京から名古屋あるいは大阪までの営業どころか敷設がまだという状況で,大阪から和歌山に引こうという発想は,荒唐無稽と言わざるを得ません.
 グループワークは,昨年度に大きなテコ入れがなされました.教員の側でグループ分けをして公表したのち,じゃあグループに分かれて案を話し合ってね,ではなく,次回までに一人一つ,提案書を所定の様式に記入して,グループの人数プラス1部を印刷して持参することになっています.
 プラス1部は,取り仕切る先生が受け取ります.実施要領をスクリーンで表示する際,「昨年度の提案の例」は,各グループの提案内容ではなく,個人単位の提出の中から選んで,今年度の参考になるものを,紹介なさっていたのでした.