わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

遠隔オンデマンド科目のTAに何をしてもらっているか

 昨日付けの記事で「ティーチングアシスタント」を挙げていました.
 学部1年向け情報処理科目で,1クラスに2名のティーチングアシスタント(TA)を雇用しています.1クラスの受講者は再履修を合わせて150名を超えます.そう書くと,驚くかもしれませんが,遠隔授業のオンデマンド型で実施しています.受講者は個々に(自宅でも,大学でも,通学中の電車の中などでもかまいません),動画を視聴し,課題を解いて提出します.教務上の理由で,授業の曜日時限も,割り当てられていますが,提出期限は,その曜日時限に縛られません.学生評価アンケートの要望に,教員が応える形で,「水曜公開,金曜23:59締切」が定着しています.
 しかし,TAは決められた時間で勤務してもらいますので,授業内容に関する質問対応を「水曜から金曜まで」とするわけにはいきません.授業時間に,Microsoft Teamsのチームで,この時間に質問してくれれば教員・TAが対応しますよと案内していますが,ひっきりなしに質問が来るわけでもありません.
 そこで,「採点補助」をお願いしています.補助の方法は各クラスの教員が決めます.採点方針を伝えて案を作ってもらい,教員が見て必要に応じて修正し,得点を確定するのでも,よかったのですが,少し考えて,「教員がつけた採点案(評点)が適切か,TAが事後チェックする」こととしました.
 評点というのは○×とかABCとか…と言いたいのですが,文章作成もプログラミングも,自分は独自のRubyスクリプトを実行して「課題の全答案」を1つのテキストファイルにし,順に読んで,そのファイルに評点を記入する習慣がついています.日本語入力も不要なので,○はo,×はx,で書いていると,効率の悪さに気づきました.右手の指はカーソルキーの上で,答案を下方向に読んでいくのが基本ですが,そこで「o」のキーを押す際に,腕が動くのがタイムロスなのです.○は「q」とすることで,「q」も「x」も,左手でタイプするようにしています.減点や,あとで見直しを意味する文字は「?」です.
 ふたたびTAに話を戻しまして,前の回の評点を記入したテキストファイルと,チェック事項を送り,作業をしてもらいました.Teamsの質問対応は優先すること,勤務時間までに全答案をチェックできなかった場合にもそこまでとすることも,指示しています.
 それにより,ある課題では何人の修正が行われました…と具体的に書いてしまうと,こういった事後チェックがなかったころの採点の信頼性を問われることにもなりかねないので,書くわけにいきません.次回授業(そしてTAの勤務時間)までに評点をつけ,依頼文を作成するのには,プレッシャーもありますが,手間をかけた分,「安心感」をもらっている状況です.