今週もたくさん読んで,たくさん返信しました.そこから抽出してみました.
- 書き方
- 表紙にタイトルを書く際,「〜に(改行)おける〜」ではなく「〜における(改行)〜」としてください.「における」が一つの助詞になります.
- 節の最初の段落も,字下げしましょう*1.
- 「文の中に箇条書きを入れる」のは避けましょう.「以下の通り」といった表現を使って文を終え,それから,箇条書きにします.
- 図表を他のソフトウェアで描いて,論文に貼り付けるとき,図見出しや表見出しはエディタ(MS Wordなど)で書くことにし,図表の中に書かないようにしましょう.
- 表見出しは,表の上につけてください.
- 使用したソフトウェアを表にするとき,一番左の列は「ソフトウェア名」ではなく,種類・用途に関する情報にしてください.「目的」,「(採用した)手段」,「(採用した手段に関する)補足」という流れが自然だからです.
- コード例としてSQLを書くとき,SQLのキーワードは,大文字で書いてください.「insert into」ではなく「INSERT INTO」とします.テーブル名,属性名などの英字の大小は,データベースで定義したものに合わせてください.
- 「1/3」は「1月3日」ですか? 「3分の1」ですか?
- 政府刊行物を参考文献に記載するときは,著者名なしで「タイトル,公表部署,発行年.」を書きましょう.
- 説明方法
- 概要や第1章の中でも,数値情報を書きましょう.
- 概要で,「提案手法により期待される効果」を書くのはいいですが,「提案手法で何をしなかったか(今後何をすべきか)」は,書かないようにしましょう.
- 「このシステムを,だれに使ってもらうか?」を明記しましょう.
- システム動作の説明をするとき,「ユーザはどのような操作をするか」と「システム内部ではどんな情報を使って処理をするか」が分かるように書きましょう.
- 「支援する」と書いたとき,たいてい,その主語は「システム」になる点に注意してください.
- 管理システムを提案するとき,「従来はどのように管理されていたか」と,それがいかに不便なのかを明記しましょう.
- 「非常に長い時間がかかる」ではなく,具体的な時間を記載したいものです.さらにそれが何に依存するのか(例えば対象の数に比例するとか,ボトルネックになる処理があるとか)も,できれば書きましょう.
- 日本語の論文で「実現された」と書けば,「他の人が実現をした」と解釈されます.自分で作った場合はもちろん,実装を完全に人任せにしたというのでなければ,「実現した」あるいは「実装した」と書きましょう.
- 考察では,最初に,その直前で記述した評価実験の結果を振り返り,「有効性が確かめられた」といった趣旨のことを書きましょう.次に,このシステムが,どのような対象に適用できるかを書きたいところです.
- 最後の章は,自分のしたことを整理し,振り返り,そしてこれからのことを書くところです.具体的には,「この研究で何をしたか.それによって何が分かったか」を一つの段落で書き,次にもう一つの段落で,「今後の課題」を書いてください.
- タイトルに登録商標を使用する場合,その登録商標を持つ会社の製品を使っているわけではないというのを考慮して,通称が使えないか,検討してください.参考: 普通名称化した商標一覧 - Wikipedia
- 誤変換
- 〜を初め → 〜を始め*2
- 実態関連ダイアグラム → 実体関連ダイアグラム