わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

プレゼン コメント 2009-14

先週金曜日のDBゼミでの「お小言」メモです.

  • 話すときは「です体」
  • 体を曲げてメモ
  • 主語と動詞(1)
  • 主語と動詞(2)
  • 翌月
  • フラグ属性
  • 課題の図解
  • テキスト属性
  • 考えていません
  • 指定する対象と,やりとりされる実体

話すときは「です体」

資料は「箇条書き」または「である体」で書いてください.
そして話すときは「です体」に変換してください.
「です・ます」は丁寧語ですが,尊敬語,謙譲語を含めて,敬語表現は,即座に適切なものを使って話せるよう,研究室活動を通じて練習してください.

体を曲げてメモ

質疑を記録していくのは大事のですが,でも,書くたびに腰をうんと曲げるというのは,よろしくありませんね.
理想は,書くときも相手の目を見て,手元はなるべく見ないようにしてメモをとることです.
先ほどの班の人は,分厚いメモ用紙を持って,うまいこと書き留めていましたよね.
はあ,下敷きを持っているけど,ぺらぺらで,書きにくい,と…
クリップボード」を使いましょう.まずこれがどんなものか,Amazonでも文具サイトでもいいので,調べてみてください.
気に入ったものがあれば,そこで買えばいいのですが,1個の購入だと,送料が高くつくかもしれません.
どんなものか分かれば,文具屋さんか,ホームセンターに行って探すのが,いいでしょう.
百均の店にも,あるかもしれません.

主語と動詞(1)

「ナニナニとは,コレコレできる」という文は,間違っています.
「ナニナニとはフガフガのことであり,コレコレとして使われる」…と書くと長いので,ここなら,「ナニナニにより,ダレダレがコレコレできる」とするのはどうでしょうか.

主語と動詞(2)

ここの「応募」,使い方を間違っています.
会社がするのですから,「募集」です.
そして,それに興味のある人が応じることを「応募」と書くのです.
主語に注意して,適切な動詞*1を選びましょう.
また「する・される」の対応関係があるときは,ここの「募集と応募」のように,対応が分かるような動詞のペアを,使うようにしましょう.

翌月

「です体」への変換は問題なくできていました.ではもう一歩,聞きやすい日本語を目指しましょう…
「翌月」という言葉がありました.
資料では,より少ない字数で意味が分かる「翌月」でいいのですが,話す際には「よくげつ」ではなく「次の月」と言えるようになりたいものです.
ところで「翌月」と「来月」の違いは,大丈夫ですね? 「来月」は,我々がコミュニケーションをとっている現在から見た次の月,すなわち今なら2009年12月のことで,いっぽう「翌月」は,何らかの基準からみた次の月という意味になり,2009年12月に限定されません.もちろんここでは,「翌月」のほうが正しいです.

フラグ属性

「フラグ」という属性名がありましたが,これはよくありません.
というのも,SQL文を書くときにJOINすると,どこのテーブルの「フラグ」なのか分かりにくくなるからです.面倒に見えても,「なになにフラグ」と書きましょう.
それと,フラグに持たせる情報も,改善したいところですね…
教員に関するレコードなら0,職員に関するレコードなら1としていますが,対等な「AかBか」のいずれかを保持する目的に対して,「フラグ」という名称を与えているのが,おかしさの原因です.
「Aであるか否か」を保持したいときに「Aフラグ」と書くのが,基本的な使い方です.
「AかBか」なら…「なになに種別」という表現がよく使われます.「なになに」のところは,考えてみてください.

課題の図解

図解のスライドがありますね.与えられた課題を図解するのは,いいことなのですが…
しかし何枚かの「課題説明」の中に入っているのが,気にはなります.
すなわちこれも課題に含まれていて,みなさんの努力というか工夫によるものではないのだ,というふうに解釈されてしまいかねないのです.
課題説明は課題説明で書いて,その直後に,「課題をもとに,処理の流れをこのように図にしました」と見せるほうがよかったですね.
どうしても,何枚か続く説明の途中で入れたいときは,スライドタイトルのところで,課題説明プラス通し番号というのと別にすれば,いいんじゃないかと思います.

テキスト属性

何度か「日本語で書いてもらう」と言っていましたが…
日本語で書いてもらうということは,テキストで値を格納するということですね.
そうすると,システムで機械的に条件判定することができません.
それだけでなく,検索時に「あなたにとって選択可能のは,これですよ」というオプションを求めることも,できませんね.
ということで,登録時や検索時にどんな条件判定が必要かをよく考えて,それができるよう,属性を定めてください.上限と下限があるのなら,2つの属性名を置くことを,ためらってはいけません.

考えていません

受け答えで,「考えていません」と言っていましたが…
「考えなくてもいい」のか,「考えていなかったが,できるようにしたい」のかを,明確にしましょう.
「考えなくてもいい」と言うときは,理由を付け加えないといけませんよ.

指定する対象と,やりとりされる実体

今回の設計ではない対象を考えてみます.図書館の業務をデータベース化するとしましょう.
そのとき,利用者が「予約する書籍」と,利用者が「実際に借りる書籍」を,分けて管理しないといけません.
予約のときには,「書籍」に関する情報だけでよいのです.何番目の棚の左から何番目にある本でないといけない,その左右のは同じ本だけどダメ,なんて指定はしないはずです.
しかし借りる際には,物理的な「書籍」です.どの本がどれだけの人に読まれ,汚損状況はどうなのかといったことを知るために,1冊1冊別々に見ていかないといけないのです.
あなたがたの設計対象にも,これと同様の一対多関係が眠っているのですよ.でもこの実体関連図では,それが出てきていませんね.

*1:サ変名詞を含みます.