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ペコ回りとは(2): 駒の進め方

4人で遊ぶ場合,初期配置は次のようになります.

それぞれの駒の向いている方向に進みます.カドに来たら,左に向きを変えます.ということで,9×9の盤面の最も端のところを,左回りにぐるぐると進むことになります.
駒を進めるには,自分の番のときに金を4枚,振ります.「番」は,スゴロクと同じで,休みでない限り,参加者に順番に回ります.
金を振るには,4枚を両手で持って,軽くシャカシャカしてから,盤上にぶちまけます.駒が重ならないようにします.
サイコロだったら「目」(出目)が自明ですが,ペコ回りの場合は少々,変則的です.
とはいえ基本がありまして,出目は「表の数」です.表とは,「金」が書いているほうです.金の裏には,何も書いていませんね.例えば振ってみて,表が2枚,裏が2枚なら,「2」となり,自分の駒を2つ先に進ませます*1
4枚とも裏のときは例外的に,0ではなく,8となります.盤面で言うと,1周が32*2ですから,90度先に進むことになります.駒がカドにいる状態で,4枚とも裏なら,次のカドに行きます(そして昇格となります).
盤上での金の状態は,表と裏だけではありません.立つこともあります.角張っている,木の駒を使って遊ぶ楽しさが,ここにあります.
横長の状態で立ったら,1枚につき5と勘定します.縦長の状態で立ったら,1枚につき10です.人生で1回しか見たことがありませんが,五角形の駒の形の最も短い辺(2つありますが,どちらでもかまいません)の部分が盤面に接した状態を「斜めに立つ」と言いまして,この状態は1枚につき100です.
ここまで,進めるばかりを言いましたが,ペコ回りには,金を振ったのに,その状態によっては,進めないケースがあります.以下,下品な表現が並びますのでご注意ください.
振って,盤上に静止した金を見たとき,1枚以上の金が,他の金または盤上の駒と重なっていたら,これをババを言います.脱線しますが,トランプのJOKERのことをババを言います.ババ抜きをやったことがない人はいないでしょう.あれはおそらくJOKER→魔女→婆(ばばあ)→ババではないかと思います.ペコ回りのババはっちゅうと,きっとたぶんちゃうんやけど*3,ってそれ以上書くわけにはいきませんね.ババになると,出た目の数だけ後退します.
振って,1枚以上の金が,番外に出たときは,ションベンと言います.語源は小便です.出た目に関わらず,0です.先に進めると殺されそうなときに,積極的にこれを使って,停まっておくこともあります.
最後に,立ちやすい金の振り方を紹介します.金を適当に持ってじゃらじゃらするのではなく,同じ向きにして4枚を重ねます*4.そして右利きなら,

  • 親指の腹は,それぞれの金のてっぺんに
  • 中指は,それぞれの金の底辺に
  • 人差し指は曲げて,外側の第一関節が,1枚の金に

それぞれ当たるように持ちます.そして盤面から余り離れていないところで,親指と中指を同じ高さにして静止し,そこから,親指を上にする方向に手首を回してタイミングよく離します.訓練は必要ですし,駒と盤面のコンディションにもよりますが,すべて立って40となることも,よくありました.

*1:2になれば強制的に必ずちょうど2進ませます.もし「進めます」と書くと,「進むことができます」,すなわち「進めなくてもいいよ」という解釈もできるかもしれないので,その表現は使っていません.

*2:「9×9の外周だから,36じゃないの?」と思った人は,将棋盤を見直してください.または,小学校の算数を復習してください.

*3:イントネーションも違います.

*4:面や,上下方向を互い違いにして,重ねて持つという方法もありました.