わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

後期の小ゼミが始まったのでコメント

メモ用紙

うちの研究室のみなさんは,こちらで用意した「メモ用紙」を1枚取ってください.
小ゼミ終了時に,発表に対して思ったことを書いて,提出してもらいます.
このメモ用紙には,いくつかの意味があります.まずは,出席票です.それから,発表に対して何か考え,それを形にするための練習台です.そうそう,ゼミが終わってから書くというのではなく,発表や質疑を聞きながら,書けるようになってくださいね.
ところでこのメモ用紙には,氏名のほか,年月日を書く欄を設けています.今日が何年何月何日だったっけと人から聞くことなく,間違えることなく記入するよう心がけ,日にちに対する感覚を身につけてほしいという意図があります.
書く内容については,あまり目くじらを立てません.書いていきながら,自分なりのスタイルを作ってほしいのですが,それだけでは進歩しないかもしれないので,一つ縛りを入れます.発表した人が希望すれば,このメモ用紙を見てよいことにしたいと思います.この点を考慮して,独りよがりの筆跡や字の大きさ,また内容にならないよう,配慮をお願いしたいと思います.

できる・できない

学生の質問で出た「〜できますか」について,できるか,できないか….
考え方,そしてその伝え方には,大きく2種類があります.一つは,発表として説明した中で,もしくは説明していなかった中に,明確な理由があって,“現状では,できない”という結論を伝えることです.ただその場合,後ろ向きなニュアンスが生じるのは,避けられません.
もう一つは,これまでなされてきたことのうち,特定の部分を,拡張するだとか別のものに置き換えるだとかによって,“できる”という話の進め方です.単に“できる”では,質問した人も,先生・学生を含む場にいる人も,納得しない点には注意しましょう.
根拠付きで“できる”という場合には,もう一つ,気をつけたいことがあります.それは,その拡張や変更というのが現実的なのかどうかです.英会話なら,仮定法や,程度を表す副詞を使うことで,意図が通じやすくなるのですが,日本語ではそうもいかないところがあります.“非現実的かもしれませんが”もしくは“コストが高くなりますが”といった言葉を入れて,結論としては“できる”という言い方も,できるようになるといいですね.

手法で悩む前に

後期最初の発表者,ごくろうさま.
内容ですが,手法で苦労しているように見えました.
卒業論文に取りまとめる方法はいろいろありますが,何らかの方法で一本槍のように突き進んで,うまくいきそうにないときのための,“別の方法”として,都合の良い例題を見つけることから始める,というのがあります.その例題に対しては,人手で,これこれこうこうすることで答えが得られる,と.
次に,その作業において,問題が解けるための構造を見つけます.そうすれば,対象とする問題をきちんと定め,手法すなわちアルゴリズムを決めるわけです.
その手法でうまくいくことを,実装と評価実験を通じて確かめながら,うまくいかないケースを見つけ,なぜなのか,どうすればよさそうなのかを,考察に書きます.
そういった思考や活動の過程をきちんと文章化し,体裁を整えれば,卒論の完成です…まあそう簡単にはいきませんが.