某年月日,学生の車に乗せてもらいました.
見かけたものや,ふと出た会話をもとに,気ままにしゃべりました.
1. ナビ
「このカーナビ,ちょっと古いんですよ」
「ん? まあ何かあったら,乗ってるみんなの知恵を使って,ええ道を選択したらええんとちゃうかな」
「わかりました」
「カーナビなんかがなかったことにはやなあ,助手席で指示を出して…」
「…」
「『すんません,さっきの角,右に曲がってください』って言うた人がおるんやで!」
「それ,いそうですね!」
2. 左折
“300m先,左方向です”
「ん? ああ今のナビの案内,無視してええで」
「そうなんですか?」
「直進して問題なく行けるよ」
「じゃあそうします」
「もし万一,失敗したら,右に曲がって右に曲がって右に曲がったら,左折になるねん」
「…」
「考えさせてしもたか.すまんの,安全運転でいってや」
3. 飛び出し坊や
トークの前に,飛び出し坊や,とび太くん,飛び出し注意サインスタンド(男の子)を見ておくことをお勧めします.
「おお,とびだしちゅういボーイがおったな」
「何ですかそれ?」
「子どもが描かれた看板や.とびだしちゅうい,スピード落とせの意味やな.ほれあれ」
「『とびだしちゅういボーイ』って,言うんですか?」
「言わんか?」
「聞いたことないですよ」
「そっか.父親の里,滋賀県なんやが,周辺ではけっこうおってな.またや」
「そうなんですか」
「あるところでは…頭のないとびだしちゅういボーイが」
「それ,ちょっとこわいですよ! 何があったんですか?」
「うーん,実際に車がぶつかったんかなあ」
「もっとこわいですって! 直さへんのですか?」
「せやなあ,よそ見してたらこないなるでっちゅう実例になって,ええんやないか」
5分後
「おったおった中辺路にも,さっきの,頭だけなかったって!!」
4. 三三七拍子
「さっきの,嫌いなんですよ」
「ん? 何かあったか」
「道を走ってたら,地面がわざとぼこぼこしてて,振動したじゃないですか」
「ああ,震えたねえ」
「それで三三七拍子でしたし」
「おお,そいや,三三七拍子やったな!」
「何かあったんですか?」
「知ってるか? 三三七拍子はな,実は四拍子やねん」
「え? どういうことですか?」
「いくで…ちゃん,ちゃん,ちゃん,うん,ちゃん,ちゃん,ちゃん,うん」
「…」
「ちゃん,ちゃん,ちゃん,ちゃん,ちゃん,ちゃん,ちゃん,うん,が1サイクルやろ.きっちり四拍子や」