いきなりですが問題です.
問41 外見も重さもまったく区別のつかない二本の鉄の棒A、Bがあり、そのうち一本が棒磁石であるという。この二本の棒以外のものを使わないで、どちらが棒磁石かを見分けるにはどうするか。
元ネタは以下の本のp.111です.
- 作者: 田中実
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1968/03
- メディア: 新書
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妻は子ども向けの絵本を中心に選んでいました.自分は,すえの子の乗ったベビーカーで場内を一巡し,上の本のほか,『私の文章作法 (中公文庫)』,『数学のすすめ―現代人の数学入門 (1963年) (Kawade Paperbacks)』を購入しました.妻の選んだ本も,支払いましたが….
冒頭の出題は,誤答の方が教訓的でした.書き出します.
ある中学生にこの問題を出したところ、AをBに近づけていき、AがBに吸いついたらBが磁石、BがAに吸いついたらAが磁石である、と答えた。つまり彼の頭の中には、「磁石は鉄を吸いつける。」という考えがあったのだ。しかし、じっさいには、同じ重さならば、「鉄も磁石を吸いつける。」とも言える。だから、両方の鉄が吸いつけあったからというだけでは、どちらが磁石か、ぜったいにわからないのである。
(pp.112)
さて解答はというと,2本の棒をT字型に組み合わせるのでした.それで離れなければ,T字型の縦のほうの棒が磁石,離れるのなら,横のほうの棒が磁石---磁力のほとんどない「真ん中」に,鉄の棒の端をくっつけている---と判別できる,と.
『科学パズル』は,その第2集とともに,大学へ入る前後に購入しました.塾に持っていき,生徒に見せたところ,フジ印富士山マークの低圧釜*1の問題に答えを見ず正解を言うもんで,びっくりしたのを覚えています.
第2集は仕事場の入口の本棚に置いていて,ときどき開いていました.今回,買い直した本とともに,そのうち学生用本棚に回すとします.
(最終更新:2013-03-18 晩)
*1:記憶を頼りに,問:低圧釜を売り出した.高所では沸点が低くなることをモチーフにしており,すぐ沸騰するという.しかし売れなかった.なぜか.答:料理に必要なのは沸騰ではなく温度だから.