「ママ〜,風呂洗ったぞ.ちょっと居間でゆっくりさせてもらうかな(居間のドアを開ける)」
「…うえの子は,ちゃぶ台を使ってお絵かき中か.んで,すえの子は,ちゃぶ台の上にちょんと座っとるんかいな.すえの子よ,降りとこか(抱きかかえる)」
「すえの子は,何を持っとるんや…下敷きかいな.日本地図が描かれてんねんな」
「せやなあ…すえの子よ(畳の上に立たせる),ここ,分かるか.和歌山な.和歌山の県庁所在地は,和歌山やねん」
「パパ,なにそれ〜」
「ん?(うえの子に見せながら)我々は今,ここのな,和歌山の,丸がついちゃあるとこらへんに,おんねん」
「ふーん」
「漢字ばっかりで,ちょっと難しかもしれんが,ま,遠くへ行って,帰って来たら,これ使こて『どこ』って見ていくのは,ええ勉強になるな」
「パパ,イタリアはどこ?」
「そう来たか.これは日本地図やから,イタリアはないなあ」
「じゃあパパ,シャンハイは?」
「上海も,日本の外やな.…あえていうなら,下敷きをちょっと飛び出して,(指差しながら)このへんが,上海かな」
「…」
「んで(ごろーんと寝転がって,右腕を伸ばして),ここがイタリアや! いや,もっと遠いかも」
「パパ,おもしろい〜」
「そっか,身ぃはった甲斐があったゎ」
「ただいまぁ」
「ん? ママ,おかえり.そっか,買い物に行ってたんやな」
どんな下敷きかというと:http://twitpic.com/4t7qgq