昨日の朝の食卓.
「今朝,絶対せんとあかん仕事は終えたんで…」
「ほな頼むで.今日は一家総出の籾(もみ)まきやねんからね」
「まあそない聞いてたんやが…」
「…」
「人員を確認しとくと,たしか,じいじがでけへん,ってなったんやな?」
「せやねん」
「基本的には,ばあばとお前と俺なわけや」
「いっつもの4人が3人になってんから,効率よおせなな」
「効率,なあ.ところで,籾をまくのは,お前か?」
「そうするわ」
「んで残り2人で,箱を運んでいくかな」
「水やりも,やらんなあかんで」
「おっと,せやな.ところで昨日のうちに,箱に土はのせてんねんな?」
「せや」
「そいで残りの人員としては」
「…」
「さきの子・あとの子は,あっちのおばあちゃんとこに行ってる,と」
「うん」
「ひき算したら,うえの子と,すえの子やが」
「DVDでも観ててもらうよ」
「せやけど,ママおらん言うて,外に出たりせえへんかなあ」
「そのときは,あかんでってうまいこと言わな」
「となると…すえの子が喜んで,土の上を踏み荒らしたりせんように」
「さしたらあかんで」
「せやな,させんように,うえの子が見張っとく,と」
「そないできたらええんやけどねえ」
「ま,うえの子もうえの子で,遊びよるからな」
籾まき開始前に,すえの子は,筵(むしろ)の上に広げていた籾を,踏み荒らしてくれました.