「ん? うえの子よ,おまえ明日,当番なんか?」
「そうやねん.ウサギにエサあげたり,ほうそうしたり…」
「へえ.うまいことやりや」
「これまで何回も,当番やってるから,大丈夫よ,ね?」
「うん」
「ふむふむ.しかし,年長組とはいえ幼稚園の当番さんって,どんなんなんや?」
「グループがあんねんて」
「へえ」
「じゃあ,パパに,もんだいです」
「問題なあ.はいはい…」
「わたしは,なにグループでしょうか? いちばん,メロングループ」
「へえ,3択問題か」
「にばん,バルタンせいじんグループ」
「はあ!?」
「さんばん,ジバニャングループ.さあどれでしょうか?」
「不思議な取り合わせやなあ…ほなまあ,1番」
「ぶっぶー! さんばんの,ジバニャンでした〜」
「そうなんかいな.ところでやな,2番のバルタン星人がむちゃくちゃ気になったんやが…ほんまにそんな名前のグループがあるんか?」
「あるで.クラスのね,ハヤタくんが,すきやねん」
「いやそれでも話が通らんのやが」
「あのねえ,グループ分けして,めいめいで話し合って,好きな名前をつけたんやて」
「ほお…んで,決まったのが,メロンと,バルタン星人と,ジバニャン!?」
「まだあるで.えっと…」
「…」
「ネコグループ」
「もう何聞いても驚かへんぞ」
「ようかいウォッチグループ」
「待てまて,それはおかしい絶対おかしい」
「パパ,どうしたん?」
「グループ名にやな,統一性とか粒度とかの概念はないんか!?」
「難しいこと言わないの.子どもらが決めてんから,しょうがないやないの」
「先生らも,困惑したやろな」
「どうやろね」
「うえの子よ,グループは,それで全部か?」
「まだあるんやで」
「もお聞きたくないが…あそうやそうや,グループって,全部でいくつあんのや?」
「えっと,むっつ!」
「あとひとつは何やねん!!」