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ひとはく物化生地

「物化生地」という四字熟語を知ったのは,ほんの3〜4年前のことです.「物理・化学・生物・地学」のことで,高校の理科の科目分類を指します.
自分が高校生のときは,その四字熟語ではなく「物理・化学・生物・地学」でした.1年と2年の理科では,それらの入口部分を学び,3年で2科目を選択しました…が,理系は「物理・化学」(私も)か「化学・生物」,文系は「化学・生物」か「生物・地学」でした.学年トップで東大文Iを目指す(実際,現役合格していた)人は,文系で「物理・化学」のクラスが人数不足でできなかったので,理系クラスに入っていました.
次に「物化生地」で,へえそうなのかと思ったのは,ちょうど3年前の高校訪問になります.依頼を受けて県外のとある高校へ行き,自学の紹介を生徒にしたあと,進路指導部の先生と少し話をしました.その先生は化学を教えているのですが,単にその科目を教えるだけでなく,全校的な理科のカリキュラムも担当していました.「ちょうど3年前」,すなわち平成24年度は,高校の理科が(数学とともに)新しい学習指導要領のもとで実施する最初の年度でした.1年生の理科の授業は週6時間.そして「(1年生には)3科目を2時間ずつ学ばせたかったけれど,結局2科目を3時間ずつになった.2×3と3×2で,時間数は同じでも内容は違ってきますね」とおっしゃっていたのでした.
学科の入試だとか,昨年・一昨年に携わった「おもしろ科学まつり」だとかでも,物化生地を意識することもありましたが,過去の話です.
それはそれとして,前の日曜日に,中国道・神戸三田ICを降りてすぐの兵庫県立人と自然の博物館(ひとはく)へ行ってきました.クールスポットとやらのおかげで,入館料は大人が100円,65歳以上で50円と安かったのも,ここを選んだ理由でした.
それで中を見ていったところ,物化生地のうち生物と地学に関する展示が大部分でした.
リサイクル関係の一角*1は,全体の中で少し違和感のあったところです.
こんなところに生物と物理が,と思った展示がありました.1Fの,比較的目立たない場所です.

「花と仲良しはだあれ?」と題されています.「オオバヤドリギの花」「ドリアンの花」「ラフレシアの花」の絵があり,それぞれの下に鍵穴がついています.
さらにその下に,大きめの鍵が5つあります.鍵には象や蝶などの絵が描かれています.

適切な鍵を差し込んで回すと,花の絵のところが開き,花とその生物が共生している絵が出てきました.
どれに何を対応しているかは,ここで書かないことにしますが,鍵は,3歳少しのすえの子でも,持って回せる大きさと重さで,うえの子とともに楽しんでいました.
花の絵が開かないのは,磁石のおかげです.それは,次の人に使ってもらおうと,閉じたときの動きから,分かります.
次に,5つの鍵に目をやると,出っ張りの間隔や長さがそれぞれ異なっていました.
あとは想像ですが,3つの鍵穴では,ちょうど1つの鍵でだけ回せるよう,内部をつくっておき,回したら,磁力がさえぎられ,絵が開くようにしておけば,仕掛けは完成です.
と書いたところで,自分はどうやら,理科の中でも物理にもっとも関心があるってことですね….


帰りの車内で.
  「うえの子よ,今日のことを絵日記にかくか?」
 「うん!」
  「せやなあ…きょうは,人としぜんのはくぶつかんにいって,しぜんをいっぱい見てきました…ってなんでやねん!!」
「パパ,ひとりではしゃがないの!」
  「へいへい…」

*1:http://www.hitohaku.jp/exhibition/permanent.htmlの3F,「暮らし」のところでした.その向かいの「警鐘」と書かれている一角は,絶滅危惧種だとかワシントン条約だとか書かれている一方で,大きなカメ(ベッコウか?)が展示されていたのも,変に印象に残っています.