わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

最初はグー,pandaka-boo!

 45分間の参観授業を,10分ごとに区切り,さきの子・あとの子・うえの子・すえの子の順で,クラスを見て回りました.あとの5分は移動時間です.
 うえの子については,昨日の記事に書いたとおりです.さきの子のクラスは社会で,ホワイトボードに貼り出された,給食の配膳のシーンをもとに,地震が発生すると危ない箇所を○で囲んでその理由を発表していました.その次の先生による質問と,子どもたちのさまざまな答えを通じて,イスの後ろに防災頭巾を入れていることを知りました.
 あとの子のクラスは算数です.面白い活動をしていましたが,ここでの説明は差し控えたいと思います.
 最後は,そして本日取り上げたいのは,すえの子のクラスです.英語でした.教室に近づく前から,先生(とそれに合わせる子どもたち)のコールが聞こえてきました.教室内に入って,状況を見ることができました.
 入った直後に,英語遊びを新しいものに切り替えていました.先生---「ジェームズ先生」と呼ぶことにしましょう.子らから出身国を聞いていました---が,AからZまで1枚ずつ,A4版でラミネート加工されたカードを取り出します.まずはAからEまでを順に見せて,何の文字かを皆で言います.
 次にその5枚のカードを裏返して,ホワイトボードのマーカー置き場を使いながら,立てかけていきます.そこまでセットアップしてから,ある文字(例えばA)を当てよと先生が指示します.子らが声をあげながら挙手しまして,その中から先生は隣り合う2人を指名し,ジャンケンさせます.勝った子が前に出て,1枚を選び,皆で見ます.
 当たりなら先生が褒め,そのカードを捨て札とし,新たなカードを(文字を皆で確認してから)取り入れ,その5枚のうちで別の文字を当てます.間違った文字を選んだら---こちらのほうが発生頻度は高かったのですが---そのカードを戻して,あるときはシャッフルせず,またあるときはシャッフルして,同じ文字を当てさせます.いずれにせよ,前に出た子はすぐに自分の席に戻ります.
 すえの子は,Bを当てるときに指名され,ジャンケンで後ろの子に勝ち,前に出て,見事にカードを引き当てていました.
 ゲームのルールを理解した上で,気になったのは,子どもたちの呼び方とジャンケンのコールです.他のクラスは,担任の先生が子どもの顔と名前をすべて覚えているので,名前で指名しますが,ジェームズ先生はそうはいかず,名前を言わず指さしで指名します.
 ジャンケンのコールも独特で,「最初はグー」はいいのですが,その次が「じゃんけんぽん」ではなく,聞いたことのないフレーズです.「Rock, Paper, Scissors」でもありません.何度か聞いていると,「パンダカブー」っぽいです.最初は「バ」かもしれません.
 授業が終わるころには,「最初はグー,パンダカブー」が,頭の中に染み渡っていました.
 夕食のときに,すえの子に「最初はグーの次に,ジェームズ先生,なんて言ってたんや? パンダカブー?」と尋ねたところ,先に反応したのは,すえの子でした.「そうそう,ジェームズ先生,パンダカブーって言うんよ!」でした.「英語でジャンケンって言ったら,『Rock, Paper, Scissors』やないのか」と追加で聞くと,今度はさきの子で,「言うよ.『ロック・ペーパー・シザー・パンダカブー!』って」とのことでした.
 さきの子・あとの子も,あの先生のジャンケンのコールを,知っているというのですか.
 「パンダカブー」というコールの仕方があるのか,食後に少し検索しましたが,載っていませんでした.wikipedia:en:Pandakaには"a Sanskrit and Pali sexuality term"と書かれています.半択迦と書いて「はんちゃか」と読むことや,pandakaと呼ばれる魚もあってその学名はPandaka pygmaea,といった豆知識を得たものの,ジャンケンのコールに影響を及ぼし得る要素はなさそうです.