車内で.
「あっ,おばあちゃ~ん!!」
「さきの子よ,窓を開けるんはええが,手ぇは出したらあかんで」
「うん,わかってる」
「おばあちゃん,いっつも,田んぼと畑のことしてくれててな」
「すごいね」
「まあ子どもらはお勉強や.これから海南nobinosへ行くんやが…」
「…」
「…」
「しかし,田んぼになんぼか,タニシの卵があったな」
「わたし,あれきらいー」
「うちもー」
「まあ,気に入る色ではないゎな」
「おばあちゃん,タニシ見つけてはつぶしてるんやろ?」
「せやな.それ以外のこともしてはるけど…」
「けど?」
「タニシもタニシで,子孫を残そうと,あれこれやってるんやな」
「まあなあ」
「(ここでボケよう)タニシーはかんがえた」
「?」
「?」
「いや,スイミーを,タニシーに替えてみたんやが」
「タニシーはかんがえた.いろいろかんがえた.うんとかんがえた」
「すえの子よ,そうそうそんな感じ」
「それから,とつぜん,タニシーはさけんだ.そうだ.みんないっしょにおよぐんだ.海,じゃなくて川でいちばん大きなタニシのふりをして」
「タニシが集まって,ジャンボタニシになるんかよ(笑)」
「(笑)」
「(笑)」