冷静に見れば,「※」のあと,「現・和歌山県・紀の川市・西野山」と区切ることができるのですが,初見では右から「山野西…市川の…?」と誤読してしまいました.
少しだけ内容を書くと,主人公の松崎冬馬が,華岡流春林軒にやって来たというものです.「華岡」そして「和歌山」で連想するのは,全身麻酔薬・通仙散の華岡青洲ですが,出てくる人物はその次男の華岡鷺洲で,「青洲先生が没せられて26年…」と,冬馬が想起するシーンもあります.
「※現和歌山県紀の川市西野山」に話を戻しまして,なぜ初見誤読したのかを,自分なりに振り返ってみると,ひらがなの「の」で区切って,「※現和歌山県紀」と「川市西野山」に分けてしまいました.どちらも,瞬時に語を理解できなかったので,歴史物だし右から読もう,でも変だな,となった次第です.今の漫画の脚注の横書きを,右から読ませるわけがないのに気づいたのは,そのあとです.
wikipedia:縦書きと横書きによると,文字を左から右へというのは「左横書き」で,その反対は「右横書き」とのこと.「北風」は北から吹く風であって北に向かって吹く風ではないのと同じですね.
『王様の仕立て屋~下町テーラー~』には,3×6=18に✔がついてそばに6×3が書かれ,これを「絵」として織部が語るコマがありました.