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出力か,結果か,実行結果か,出力結果か

 いきなりですが学生からの質問です.

 プログラミングの課題で,プログラムのあとに書くのは,「出力結果」ですか? 「実行結果」ですか? ほかにいい書き方ありませんか?

 さっそくですが回答です.課題であれば,何を提出すべきか指定しているはずですので,そこで「出力」を解答しなさいと書かれているのなら,「出力」と書いて,改行してから,プログラムを実行したときに表示される出力を貼り付けましょう.
 「結果」を解答しなさいというのも,同様で,「結果」の次の行に出力を貼り付けるので,問題ないはずです.
 ですが,「出力」と「結果」には少し違いもあります.プログラムが何も出力しなかった場合,「出力」と書いて次が何もなしでは,なんとも分かりにくい答案になってしまいます.そのときは「出力なし」と書くのがいいでしょう.
 それに対し「結果」のほうは,「何も出力しなかった.」と書くことができます.
 それだけでなく,構文エラーや実行時エラー(例外も含まれます)が発生したのであれば,そのエラーメッセージを貼り付けることを,「結果」として,行うことができます(ただし,「以下のエラーメッセージが出力された.」も書いておくのがいいでしょう).「出力」のあとに,エラーメッセージを貼り付けるのは,ミスマッチです.というのもそのエラーメッセージを生成し,出力したのは,作成したプログラムではないからです.
 こんな「入力」のときに,こんな「出力」になった,というのを,答案として書くべきときには,課題で指定があればそれに従い,なければ,「入力」,改行,与えた入力,改行,「出力」,改行,そのときの出力,の順に書くのがいいでしょう.
 入力から出力(またはエラー発生)までの一連の動作を,一言でいうと何になるのかというと,「実行結果」です.ただし英語では,「Results」(単一の結果を書く場合には単数形の「Result」)となり,英語論文の節見出しにもよく見かけます.
 「出力結果」は,もっともお勧めしない書き方です.「実行結果」は「実行したときの結果」ということなのですが,「出力結果」は「出力したときの結果」ではありませんし,「出力と結果」と解釈するのも違和感があります.
 最後に,プログラム(ソースコード)のすぐ後ろに,出力などを書くと,プログラムの一部と見なされ,「正しく動作するプログラム」ではなくなってしまう可能性があります.プレーンテキスト(Moodleのオンラインテキスト)で解答するときには,プログラムはどこまでかが読んで分かるように書きましょう(その意味で,「入力」「出力」などを書くのは良い心がけです).どうしてもソースコードに書き加えたいのであれば,コメントにしましょう.Pythonの場合,「#」から行末までがコメントになります.