ふだん見かけない缶の色，そして味のプリングルスが，売られていましたので，小さめの缶（S缶というのですね）を2つ，買って帰りました．
夜9時を回りまして，部屋には自分ひとりだけです．子どもがいるなら，プリングルスを開けて，何枚か渡して，食べやと言えるのですが．
うえの子は1階です．さきの子とあとの子は2階ですが，一方がベッドの部屋，もう一方が和室で，それぞれまだ起きているはずです．すえの子は塾で，ママがお迎えに行っています．
廊下で，何やら言う声が，聞こえてきました．
（妻の）母です．2階の物置に用事があったらしく，物品を取って，降りる前に，ベッドの部屋と和室の明かりがついていたので，叱りつけているようでした．こんな時間にあかあかとしているのが外から見えるのは恥ずかしい，電気代の無駄，2人は1つの部屋にいなさい，といった言い方でした．
しかしベッドの部屋も和室も，ドアの開く気配がありません．
ひとしきり文句を言って，降りて行く足音を，聞き終えてから，プリングルスの缶の一つを手にしました．
ベッドの部屋のドアを静かに開けてると，いたのはさきの子でした．ベッドの上でうつ伏せになってパソコンを見ていました．プリングルスを見せ，あとの子と一緒に食べなよと提案しました．
お菓子を目にして，さきの子は，跳び上がりました．缶を手に取り，あとの子のいる部屋へ行きました．
ベッドの部屋の明かりは，自分が消しました．ママとすえの子が帰ってくるまでに，S缶の中身を2人で食べきったようです．
