「ただいまぁ…」
「パパ,こっちにおいで.すぐ晩ごはん食べよ.2階はクーラー入れてるから,上がらんでもええよ」
「予冷済みってか,えらい準備ええなあ.ほな食卓へ…」
妻のほかに,あとの子がいました.あとの子は食べ始めていました.
「待ちきれんかったんかいな」
「そんなとこやね」
「(座って…)えっと,今日のメインは,麻婆豆腐か」
「そ」
「パパの言うこと,聞いとんかいな」
「ここは反応なしかいな」
「おばあちゃんが作ってくれてんて.食べよ食べよ」
「ほい,じゃあ,いただきまーぼどーふ,と」
「くっ」
「しかし今日も暑かったなあ.ひと雨くればええんやけどなあ」
「パっ,パパっ,かわいい…」
「ん? 『いただきまーぼどーふ』って言うた件か?」
「それ! それが,かわいいねん」
「なんやそれ.学校で,こんなこと言う子,おらんのか?」
「それがおるねん.男子で…」
「おるんやなあ」
自分のことを振り返ってみると,校内で,何か面白いことを言ってみようと思ったのは,中3から高1くらいでした.「イカが一対で,いかつい」しか,思い出せませんが.