続きです.
プレゼンテーション資料の作り方の前に,話すことと聞くことの心構えを書いておきます.
話す
- 第一声は,「○○です.〜〜についてお話しします」または「〜〜について,○○が発表いたします」あたりが無難.
- スライドでは「である体」や「体言止め」で提示しても,話すときには「です体」の文として言う.(参考)
- 書いてあることを,平易な表現にしながら話す.
- 文頭表現,文末表現に工夫する.同じものを3つ以上並べることのないように.例えば,「次に…,次に…,次に…」ではなく,「次に…,それから…,最後に…」と話す.
- 表は,行と列が何かを説明する.2次元グラフでは,横軸と縦軸が何かを説明する.いずれも,全体として何の表またはグラフであるかの説明も忘れずに.
- 未来(展望,課題,将来)のことは,それが主張の根幹でない限り,簡単に済ませる.たいていの場合,聞き手の関心は「発表者が今何を考えているか」ではなく「発表者がこれまで何をしてきたか」にあるから.
- 発表終了は必ず「以上で発表を終わります」と言うこと.
聞く
- 読むことなしに文章は書けない.聞くことなしに話せない.
- 聞くあらゆる対象を,「人は自分のためにプレゼンテーションをしているのだ」と思って聞く.PowerPointをスクリーンに映し出した講演だけでなく,授業も,一家団欒のときも.
- 批判的に聞く.「自分ならこう言う」,「この情報が分からない」などを頭に入れる.情報の不足については,聞き進めると,疑問が解決できることが多い.
- メモを取る.聞いたプレゼンの内容をできるだけ書き取る練習を何回かしておくと,「重要な主張だけを拾う」能力になる.
- 素直に笑う.素直に驚く.
- 質疑では,メモに基づき,誠実に質問する.悪意・敵意は示さない.終わったら「ありがとうございました」と言って,座長か,次の質問したい人に譲る.