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暗号化の反対は復号

授業は6回まで進みましたが,本日のトピックは,第3回のものです.
暗号系のモデルの中で,「暗号化」の反対の処理をする操作を「復号」と書きました.
また,「暗号化する」と「復号する」のペアで呼んでいます.
「暗号化」と対比する概念なんだから「復号化」ではないのか,という疑問も出てくるでしょうから,答えますと,私自身が,暗号化の反対は復号と学んでいるので,私もそれをここに書き,みなさんにお伝えしているのです.
理由ですが,まず「暗号」という文字を「暗」「号」に分けてみます.号というのは,codeのことです.メッセージといっても差し支えありません.一方,暗ですが,これはsecretの意味になります.「くらい」というよりは「わからない」ととらえるといいでしょう.
これらを組み合わせた,「暗」「号」というのは,形容詞+名詞の関係になり,全体としても名詞です.なので「暗号する」というのはおかしく,「〜にする」の意味の「化」をプラスして,「暗号化」とすれば,「する」をつけられるわけです.
次に「復号」についてですが,同様に「復」と「号」に分けてみます.号は,codeで同じです.「復」のほうですが,これは「戻す」という意味を持つ,動詞の働きをする文字です.漢文で言うレ点をつけて,号を復す,と読むことができ,したがってこの熟語は動詞+名詞による動詞句になるわけです.なので直接「する」をつけて「復号する」というのが自然で,「復号化」では,号を復するものを何すんねんとツッコミを入れたくなるわけです.
とはいえ,ネットや書籍で,そうそうこの科目の参考書でも,「復号化」という表現が出てきますし,試験でそう書いても,減点にはしないことにします.
個人的に,「暗号化と復号化」という表現を見ると,「美容と健康」の意味でときおり見かける「ヘルシー・アンド・ビューティー(healthy and beauty)」を連想します.healthyは,healthという名詞にyをつけて形容詞になっているのに対し,beautyは名詞なんですよね.形容詞を名詞をandでつなぐのは不自然というもので,正しい英語表現は "health and beauty" です.