わさっきhb

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とはゼミ コメント(3)

酷似

「酷似」という言葉がありますが…
見聞きする限り,これは,悪い意味で似ているものに対して,使います.
おそらく辞書を引いて,「悪い意味で」なんて書いていないのを確かめた上で使ったと思いますが…
これは辞書的な意味というよりは,そういう“使われ方”なのだと,割り切ってください.
今回の使用では,悪い意味が含まれていませんので,「非常によく似ている」とか,「同じ○○である」「同様の○○である」とかにするほうが,いいでしょう.

consequently

段落の最後の文を言い始める前に,「そして」という接続詞を添えていましたね.
ですが,その段落の構成を確認すると,それまでの内容をもとに,ちょっとした計算で,最後の数値が出るんじゃないでしょうか.
X1,X2,X3からYが導ける,ということなので,そういうときは,論理的帰結を表す接続詞を使いましょう.「そして」ではなく,「したがって」です.それが形式張っていると思うなら,「そのため」という言葉はどうでしょうか.

私…私…

自己開示の段落を見直してみますと,最初の文に「私は…,私の家族が…」とあります.
「私」「私」と2度でるのが,くどいような.
「私の」を外して,「私は…,家族が(は)…」とするほうが,すっきりしますねここは.

カッコの読み方

カッコとカッコ閉じの読み方で,引っかかっていたようなので,アドバイスを.
カッコの中が,その直前の名称を説明しているものであれば,カッコの始まりについては「すなわち」として,カッコの終わりについては読点のように扱ってひと呼吸置く,というのが,一つのやり方です.
今度試してください.

上位概念を先に

7行目で「コンセプト」という言葉を使用していますね.そしてその2行あとに「デザイン」という言葉があります.
別の機会に話したいと考えていますが,コンセプトは,デザインの下位の概念になっています.より正確に言うと,デザインという工程の中に,コンセプトを明確にするという作業が含まれているのです.
それから,「コンセプト」という言葉は,世の中で複数の意味で使われています.ここでは,デザインにおけるコンセプトという意味で使用していますが,そういうのではなく普通名詞,抽象名詞として「概念」という使われ方もしますし,「コンセプトモデル」「コンセプトカー」と言ったりするときは,また別の意味です.
ということで,話の進め方としては,上位概念の言葉を先に出しておいて,その後で,下位の概念*1に属する分の名称を言うようにしたいものです.そうすれば,下位の概念の名称に複数の意味があるとしても,その意味が特定されやすくなり,誤解を減らすことにつながります.
文章,ちょっといじってみてくれますかね.

*1:書く上では「下位概念」とすべきですし,これは英辞郎Wikipediaでも見つかる語句ですが,「かいがいねん」という響きが悪いので,話す際には間に「の」を入れます.ちなみに実際のとはゼミでは,「デザイン」と「コンセプト」ではなく,それとは別の言葉のペアを見かけて指導したのでした.