わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

後期ゼミ,終了

前の金曜日で,今年度の研究室後期ゼミが終了しました.
実施要領はこんな感じ:

  • 第1回発表:「就職」をテーマに,班単位で調査・検討をする.配布資料を作り,その内容をもとに口頭で報告をする.報告後,教員および他の学生との質疑応答を行う.各回1〜2班.
  • 第2回発表:第1回発表で作成した資料をもとに,口頭発表をする.時間は2分とし,近いほど(時間に関しては)良いものとする.発表の際,資料等を一切見ないこと.話す内容は,自分が準備した分に限ってもいいし,班の資料全体でもいい.必要であれば,資料にない情報を付け加えてもよい.各回5〜6名.

第1回発表と班分けについては,後期ゼミの班分けに書いています.
各回の学生発表に先立って,私自身,お手本となる資料を作ったり,口頭発表をしたりしました.A4表裏1枚(2ページ)にぎっちりの内容を作り*1,口頭発表は3分としてみたのですが,学生の前で話しているとき,最後のトピックを話すと時間超過になりそうだと思って言わなかったら,その分が落ちて,2分30秒ほどで終わってしまいました.
学生には「作り込むこと」が重要だと説くとともに,安いストップウォッチを購入して貸し出しました.こちらは新規購入のPCにzjsを表示させ,発表する学生には見せないようにして動かしました.2分ではなく3分で(大幅な時間超過ということで)ベルを鳴らすようにしたところ,一人だけ,鳴りました.
この第2回発表は,今だから言えますが*2最初から考えていたものです.元ネタがあります.

(略)プレゼンには十分な準備を要求しますが,発表の場では一切その資料を見ることは禁止です.自分で準備した内容ではないか,カンニングではないのにひどすぎると,多くの学生が反発します.しかし,絶対に譲りません.内容が自分のものになっていれば,資料やメモは見ないで説明できるはずです.
実際の発表では,緊張のあまり膝が震えたり,発表内容が頭から飛んでしまう学生も多いです.しかし,それをクラスの皆で声をかけて応援する.すると,クラスの一体感が生まれます.もちろん,これも,私の狙いの一つです.このプレゼンにチャレンジし成功した学生たちは,とても大きく成長します.自信を得るからです.そして,多くの学生がこの形式での発表に成功します.
(略)
また,発表時間は,たとえば10分と設定し,長くても1分以上の延長は認めない.これも学会スタイルです.限らせた時間の中で,過不足なく自分の言いたいことを言う.この課題は,実は就職活動,あるいはその後の仕事に実用的な効果があるのです.
(感動教育, p.68-69)

とはいうものの,全員の口頭発表が終わったところで,総評として,ふだんの研究発表は,スライドを見ることも時計を見ることもできること,時間だけでなく内容も重要であること*3を言いました.私自身もよくない行動をしていたので,学生に向けても言わなかったのですが,話す際に指先をこねくり回すような仕草をしていたら,見る人にはずいぶんと不快に映るものでした.
来年度も,順調に人数が集まれば,します.学年にとらわれない,ゼミ活動です.お題は「就職」とは別にします.第2回発表の順番は,後のほうがどうも有利らしいので*4,全体でシャッフルしたほうがよさそうです.

*1:学生には分量指定をしたかしなかったか.実際のところ,一人あたり0.5〜0.8ページ程度でした.

*2:学生には,第2回発表のお手本を見せるまでは,口頭発表してもらうことは言わないでいたのでした.

*3:何人かには,話してもらった直後に,内容上のまずいところ---多くは「足りないところ」でしたが---を指摘しました.

*4:その一方で,第1回発表の順番は,ネタを選べるから先のほうが有利だと思っていたのですが,そうでもなかったですね.