わさっきhb

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状況を図にする2

ファンタジーの法則をInkscapeでをもとに3つ,状況を図にするをもとに1つ,新たに図を作りました.

1. ファンタジーの法則(再掲)


2. 《題意による正答》


左上の問題文から,右上の「3×5」を作るまでが「立式」です.ここで被乗数の3は,「1つ分の大きさ」に相当し,乗数の5は,「いくつ分」になります.
右上から右下に至るには,九九を習得していれば3の段を思い出せば出ますし,そうでなければ,「3が5つ分」として勘定するか,頭の中で*1カウントして,15を得ます.
しかし「15」が答えではありません.問題文すなわち左上には,「何こ あるでしょう」と書かれているわけですから,これに合わせて「15こ」にする,というのが右下から左下への作業です.

3. 《題意による誤答》および《別解》


右上と右下の式について,《題意による正答》から被乗数と乗数を反対にしました.
ここで左上の問題文と,右上の「5×3」を見比べたとき,被乗数の5が「1つ分の大きさ」になっていることが,読み取れません.
当雑記の読者は,トランプ配りによる《別解》の存在を知っています*2.これは,単位を付けて表すと,例えば「5こ/かい×3かい=15こ」と表せるのですが,問題文では「5まい」とあるのに式では「5こ/かい」とあるのは,どういうことでしょうか?
ということで,以下のように書きました.なお,「5×3=15は必ずバツにされる」までは主張していません.せいぜい言えるのは,「5×3=15はバツにされる可能性がある」です*3

式というよりは求め方を児童に書かせたとき,問題文にない単位を用いているのを見て,「創意工夫をしているな」と感じる先生もいれば,「何か複雑なことをしているな」と否定的にとらえる先生も,いるかもしれません.

式に単位を書かせるべきか(3) - わさっき

4. 3×5=5×3=15


もう一つ,解き方を作ってみました.当雑記では初めてです*4
左上から右上まで,すなわち立式は,《題意による正答》と同じで,右上から右下が違います.数に対する乗算の交換法則を適用して,「5×3」を作ります.あとは九九でも,カウントでもいいでしょう.九九ははじめに2の段と5の段から教わると言いますし,カウントするにしても,「いちにいさん,しいごおろく,しちはちきゅう,じゅうじゅういちじゅうに,じゅうさんじゅうしじゅうご」よりは「いちにいさんしいごお,ろくしちはちきゅうじゅう,じゅういちじゅうにじゅうさんじゅうしじゅうご」のほうが,特に10を超えてからミスしにくそうです.
と書きましたが,"3×5=5×3=15"と書いて,先生がマルにしてくれるかはやっぱり不明です.願望としては,ある解答に対してマルをつけてくれる確率をP(解答)と表記するなら,P("5×3=15")≦P("3×5=5×3=15")≦P("3×5=15") になるのかなと思います.

トランプ配りにリトライ


状況を図にするでコメントをいただいたのを思い出し,図を作り直してみました.
他の図と比べて,困った点があります.「あとは 同じ!」の吹き出しを入れることが,できません.これができないとなると,「1つ分の大きさ」×「いくつ分」=「全体の大きさ」に基づいて*5式を立てるとき,何が「1つ分の大きさ」になり,何が「いくつ分」になるかが,図から読み取れないのです.

(翌朝いくつか細部を修正しました.)
(同月20日に脚注を2つ挿入しました.)

*1:メモ用紙または計算用紙は,使えるのかな?

*2:知らんという人は,すんませんがこの機会に,日記で「《別解》」を検索して読んでいってくださいな.

*3:wikipedia:オッカムの剃刀

*4:特に既存の情報から影響を受けたわけではありません.

*5:かつ,N枚の皿にM個ずつ配置する問題で,NとMの少なくとも一方が大きくてすべてを図で表せないような問題に対して.