妻の入院中,食事は妻の母に頼りっきりです.ある日の夕食は,おでんでした.妻の父,妻の母,長女,俺の会話をどうぞ.
「ほし」
「何が欲しいって」
「それ,ほし」
「こんにゃくかいなあ,食べてみたいんか? ほれ」
「(箸でつかむも,するりと流れて,皿に落ちる)」
「んあ? こんにゃく食べたいってか?」
「たべたい」
「のどに詰まらせなや」
「よっしゃ,ほな,ちぎっちゃるわ」
「(こんにゃくを手でつかみ)たべる〜」
「自分で食べたいんやな」
「ほなな,三角形の先っちょのところを,噛んでみ…」
「うまいこといくかな…お! 噛みおったか! 残りのこんにゃくは皿に置いて,よお噛むんやで」
「……」
「……」
「(こんにゃくを口から出す)」
「あかんか?」
「あじ,へん!!」
「うわ,そうきたか! …まあ味がつきにくいもんなあ」
「そのうちおいしなるゎ」