「パパ〜,ちょっと来て〜」
「どした」
寝室へ…
「ちょっとね,1階に行かなあかんのよ」
「ふむふむ」
「それで,この子らのミルクを,作っといてほしいねんけど」
「ああそれならやるよ」
「あと,うえの子が,さきの子・あとの子にちょっかい出さんようにしててや」
「了解.そう言われると,難しい仕事に思えてくるなあ」
「ほな行くね.はよ戻ってくるから」
「あいよ.と言うてるそばから,うえの子が,枕を,さきの子の顔に押しつけよるし.やめなさい!(取り上げる)」
「…」
「枕は,そんなんするもんじゃないの! わかった?」
「わかってない」
「この天の邪鬼め.ほなこっちへやる(ベッドの外へ放り投げる)」
「…」
「まあそこで,枕を使こて一人で遊ぶんやったらええよ.さてミルクを作るか.200ccやったら…って待て待て,うえの子,枕を持ってベッドに上がって,んでまた,さきの子の顔に押し当てるんかいな.あかんっつっとろうが!(取り上げる)」
「あぁん」
「ほしいんか? けど,渡すわけにはいかんなあ…よし,俺の尻に敷いて,んでからミルクを作ろう」
「あたしのまくらぁ〜」
「お前のじゃありません!」
「あ〜ん,あ゛だじのぉ〜〜」
「泣いてもダメ.そこで賢おしてなさい」
「ふう,やっと2人分でけた.飲ませるのはママに任せるとして,あとはこの枕やな…部屋の外に出すか(投げる)」
「まくらぁ」
「ありゃ,まだ執着してたか.ええよええよ,そこで使うんやったら.あ,お前,それ持ってママんとこ行くか?」
「(階段を昇りながら,うえの子を見て)あなた,なんで枕を持ってんの!?」