民主党の熊谷貞俊議員は、「科学技術政策を進める上での日本における問題点は何か」と質した。これは、参考人すべてが答え、私は最後に発言し「科学技術というつないだ言葉、これはサイエンス・アンド・テクノロジー(science and technology)ではなく、サイエンス・ベースド・テクノロジー(science based technology)のコンセプトになっているのではないか、つまり技術に重点を置いた施策の推進になっている。そうではなくて、学術全体、人文・社会科学から自然科学まで全部を抱合した、日本社会の、国民の将来を展望するための学術の総合推進が必要である」と述べた。学術会議は、この説明のように、政府の用語である「科学技術」に対して「科学・技術」という用語を採用すべきことを提案しているので、そのことに念をおす発言であった。
(『学者にできることは何か――日本学術会議のとりくみを通して (叢書 震災と社会)』p.98)
2011年7月22日,衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会(p.94)でのやりとり,とのこと.
そういえばいつだったっけ,ミーティングで,「『科学技術』を文言に入れたらどうですか」「いやそこは『科学・技術』にしてもらわないと」というやりとりがあったなあ….
「科学技術」と「科学・技術」,どちらにすべきか,といっても別段,意見を持っていません.ともあれ自分の最終学歴に書くのは奈良先端科学技術大学院大学であって「科学・技術」ではないわけですし,人文系の先生のアドバイスやコンテンツをいただきながら,これからも研究を進めていきたいと思っています.
過去に書いた「科学技術」: