1. 毎日の研究活動で,何を発表するかを意識しよう
スライド全体として,「修士研究」「システム構築」「評価(検証実験)」のゴールを見出せていないなと感じました.
時間がないので,今回は経過報告を主とするのでかまいませんが,先生方に見てもらう某ゼミ発表に向け,これらを明確にすることを心がけてください.
発表しないといけないから,ではなく,毎回のミーティングや,ミーティングがないときでも,文字や図にして常に見直し,洗練させるようにしましょう.
それとともに,我々の研究ではモノや数量情報がない状態で論を立てても説得力に欠けるので,開発を進めていくとともに,コマンド履歴やアクセスログなど,いろいろな記録の保存も,怠らないようにしましょう.
2. 自分の研究で明らかにしたいことは何かを,よく考えよう
開発している検索サービスについて,その使い勝手は,使用するコンテンツにも強く依存しますね.
コンテンツの中身(語彙,用法など)について,
- すでに知られている性質
- 検索エンジンを使用せずに知ることのできる性質
- 自分の研究によって得ることのできる性質
があるように思います.
この3番目の項目に当たるものを発見し,修論の考察で書くことを目指してください.
サービスを充実するだけでは,うまくいきません.1番目と2番目の性質を,あらかじめ見定めておく必要があります.
コンテンツや検索結果をよく観察し,「一言で言えないか?」を考えてみてください.
3. 着想が何によるのか,明確にしよう
システム開発方針の前段にある「一定時間内に」から始まる文は,着想あるいは独自性に関係する,大事なところだと思います.
ですが,その位置づけが不明確に見えます.というのも,
- この分野ではよく知られた,事実・定説なのか
- システム構築に当たっての,前提・仮定なのか
- 自分や周囲の行動を観察して得た,理解・状況把握なのか
によって,聞き手に与える印象がずいぶん変わってきます.
もし前提・仮定なら,「システム構築に当たっての前提」を,少し小さな文字で,その文の上に添えておきましょう.
なにこれ
卒研生にアドバイスの続編です.
後期になってから,大学院生に送ったメールを,外向けに書き換えました.
今期の大学院生は,まず研究室内のゼミで発表し,それから某ゼミでというスケジュールでした.