わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

写真撮影覚え書き

  • 学会において,撮影係を命ぜられたとき,次の点に留意しましょう.
    • 撮影の目的には,「広報」と「記録」があります.*1
      • 広報目的においては,たくさん撮って,あとで良い写真を選び,開催報告や学会のWebページなどで,公開することになります.
      • 最終的に公表されない写真であっても,どんな人がどのように発表・質疑・運営に関わったかが,瞬時に思い出せる記録情報となります.
      • これらの目的は,撮影したのを残しておくか,すぐに削除するかの判断基準に,活用できます.学会の開催に関わった人,学会の出席者,その学会に興味を持つ人を想定し,誰からも関心を持たれないような写真を,削除すればいいのです.
    • 撮影係は,静かに聴講している人々とは別に,会場内を自由に移動することができ,良い場面を写真に残す責務が課せられます.
      • もちろん,発表者・聴講者の迷惑になるような行動は,許されません.
      • 最小限の行動で,いろいろなシーンをカメラに収めるには,発表者も聴講者(質問者)も見ることのできる,良い場所を見つけておくのも大事です.
  • 撮影係の基本業務は,発表会場において,「発表者」「質問者」「座長」を撮ることです.
    • カメラのバッテリがほとんどない場合を除き,各発表者について,何枚か,撮りましょう.1枚だけだと,まばたき中だったとき,使い物になりません.
      • とはいえ撮りすぎて,そのまま保存しておいても,あとの選定作業で時間を浪費してしまいます.1人の発表者につき,発表で2枚以内,質疑中に1枚くらいになるよう,不要なものは削除しましょう.同じ人がいろいろな発表に対して質問する場合にも,残しておくのは1枚くらいでかまいません.
    • 発表者をど真ん中に置いて撮影するのは,日の丸構図と呼ばれ,素人っぽい写真になりがちです.スクリーンと合わせて,対角構図にすれば,発表中*2であることが明確になり,躍動感が出ます.構図について学ぶには,以下がおすすめです.
    • 質問者や座長を撮る際に,単独ではなく,周りの聴講者も入れ込みましょう.会場によっては,座長と発表者のやりとりを,1枚に収められます.
    • 「建物」「会場(部屋)全体」「掲示物」「受付」「懇親会」も,忘れず撮っておきましょう.
    • 発表者がカメラを差し出して,押してくださいと依頼されたら,発表記念ですので,どこを押せばいいのかを聞いた上で,ベストショットを撮りましょう.
  • どんなカメラで撮影するかですが,実行委員長または会場責任者にカメラを手配してもらいましょう.
    • スマホカメラは,安物感を聴衆に与えてしまいます.
    • スマートフォンにせよコンパクトデジカメにせよ,一眼レフのタイプにせよ,撮りたいときにすぐ撮れるよう,使い方を学習しておきましょう.
  • 学会が終われば,データ整理をします.
    • 撮影画像を,Webサーバのフォルダに置いて,見てくださいと連絡するのは,不親切です.数十枚〜数百枚も撮ったら,全部を見るには,数十〜数百MBの通信が必要となります.サムネイル(一覧用)画像を作っておくと,その数十分の1で,全体像を知ることができます.*3
    • オリジナル版・サムネイル版を別々に持っておく必要がなければ,クラウドストレージに載せるのも一策です.Googleドライブで,フォルダを作ってアップロードし,共有設定を行えば,リンク(URL)を知っている人だけに画像を見てもらうことも,手軽に行えます.
    • 広報用の画像については,トリミング,サイズ(幅と高さ/品質)変更,写り込み物体の除去も行う必要があるかもしれません.ツールを使えるようにしましょう.GIMPを使うなら,次のページがおすすめです.

ここで1枚.

最初のセッション開始前の,試し撮りだったのですが,自分の役割と会場の状況が分かる,良い写真がとれました.

Q: 誰が撮影したのですか?

情報知識学会 第23回(2015年度)年次大会では,最初のセッションだけ会場係の学生に自分のコンデジを渡し,撮影してもらった(上の写真はその1枚です)あと,残りは私が撮影しました.

Q: うまくいきましたか?

いえ,2日目の昼過ぎでバッテリが赤ランプになったし(替えはなく,充電器は自宅),閉会の挨拶をされている実行委員長を1枚撮ったら,まばたき中だったし,会場の建物や貼り紙も取り忘れたし,今思うと散々でした.
この記事を書いたのには,他の人に同じような失敗をしてもらいたくない,という事情があります.

(最終更新:2015-05-27 朝)

*1:包含関係であらわすと,広報に使用される写真 ⊂ 記録のための写真 ⊂ 撮影した写真 となります.広報用の写真は,記録用のそれに真に含まれます.

*2:これは好みの問題かもしれませんが,表紙や目次のスライドではなく,背景説明,または絵か画像が表示されているスライドのときに,撮影するのがおすすめです.

*3:小さな画像の一括作成には,「ワンライナー」が便利です.Linuxbashまたはzshで,あらかじめImageMagickがインストールしてあれば,for f in *.JPG; do echo $f; convert $f -resize '320x240!' -quality 90 small_$f; doneというコマンドで縮小画像が作れます.doからあとを書き換えれば,画像一覧のHTMLファイルを作るのも簡単です.