某年月日,夕食後のことです.
PCのある部屋には,うえの子が機嫌を損ねたためにやって来た,さきの子・あとの子・すえの子が,机に向かって勉強したり,お絵描きしたり,漫画を読んだりしていました.
風呂に入る前に,着替えようと思い立ちました.
パジャマではなく,風通しの良いTシャツとハーフパンツです.ベッドの部屋で着替えようか,それとも子らが机に向かっているので,ここでいいかなと,思っていると,ドアが開きました.
おばあちゃんです.子らはびっくりして,机の上のノートに目をやりました.「勉強きちんとしてるか,また見に来るからね」の言葉を残して,去っていきました.
何があったんだろ,うえの子の言動ひとつでこんなに皆が影響されるのか,と思いながら,室内で着替えて,次は洗濯物を持って行かないとと思ったところで,またドアが開きました.
今度はママです.そして「パパ,やっぱり炊飯器,買いに行こ.一緒に来てくれる?」と言い出しました.
夕食時に炊飯器が不調だったこと,かわりに圧力釜で炊いたのは「炊いたご飯」の食感がしなかった(とママが言っていた)ことを,思い出しました.
先ほど,おばあちゃんが来たときには,パパとママが買いに行き,子らの行動をチェックすることまで,2人の間で織り込み済みだったのでしょう.
Tシャツとハーフパンツの状態で,財布とスマートフォンを持ち,家を出ました.幸いにも靴下は脱いでおらず,スニーカーを履くのは問題ありませんでした(素足にスニーカーは何とも嫌な感触です).
まずは市内中心部のケーズデンキです.駐車場は21時までと書いてあり,入ってみると,店の入口で店員さんがドアを閉めるところでした.営業は,20時までだったのでした.
駐車場で,次の行き先を探したところ,紀の川の向こうのパワー(コメリ)が21時までと表示されました.無事故無違反でたどり着き,店内で生活家電の場所を尋ねて,グレード(そして価格)の異なる中から一つを選び,購入しました.
箱を持って帰宅し,妻はさっそく炊飯器を使い始めました.
PCのある部屋に入ると,子らが机に向かって,やや緊張した面持ちでした.「おばあちゃんかと思った」と言うので,もしかしたらテレビをつけて観ていたらおばあちゃんが入ってきて叱られたかと問うと,図星でした.
「切る来るの法則」というのを,聞いたことがあります.大学時代,麻雀をやっている最中に,友人がよく口にしていました.“これは不要と決めて切ったら,次の順で同じ牌をツモる”というものです.