書かれている主張を要約すると…いや,著者によると,要約はけしからん,引用をせよということなので,抜き出しますと,
- 『長々と(5分間以上も)教師が話しつづける〈講義〉は,やめるべきである』 (大学教育入門,p.145)
- 『「(学生に)なめられるな.」「(学生に)なめさせるな.」』(大学教育入門,p.173)
- 具体例を挙げる.具体例をノートにとらせる*1
- 教員は十分に授業計画を練る*2
- 要約ではなく引用させる*3
これらについて,分野も年季も違う私が正面切って反論することはできないのですが,要約と引用のところを読んでいく中で,ちょっとしたアイデアが沸いてきました.
それは,「批評するとはどういうことか」です.すなわち批評を
- 書かれている文章を対象として
- そこに書かれていないこと(事実,論理*4など)を使って
- 論説文を書くこと
と定義すれば,この本の説明に合うし,広く成立するように思えたのです.
実のところこれは,研究室で学生によく指示している,研究のオリジナリティが
- 何を対象として
- 何を使って
- 何をするか
で決まる,というのをアレンジしたものです.