- 作者: デイヴィッドドーサ,栗木さつき
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 単行本
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読者は選ばない本だと思いますが,解説込みで300ページ以上ある本を読みたくない人,死なんてもっと先のことでしょという人,犬派の人,「うちの猫,最高」という人は,おそらく読まないほうがいいでしょうね.
キーワードは「猫」よりも「アルツハイマー型認知症」です.それと「ターミナルケア」も.本文では「ホスピスケア」という表記がありましたが,ざっと見直した限り
「だって,ホスピスという言葉を聞くと,たいてい“ああ,末期の人のためのものだろ? がんで亡くなる人の”って片づけてしまうでしょ? だけど,うちの母はがんで死ぬわけじゃない.認知症なんです」
(略)
ホスピスケアにあたる職員たちは,死ぬという肉体的な行為に関する情報以上のものを提供する.つまり実用面と感情面の両方でガイド役を務めるのだ.病状が悪化すれば必要に応じて看護ケアをおこなうのと同時に,患者参賀できるだけ居心地よくすごせるように手を尽くす.こうしたサービスが,実際に寿命を延ばすことさえある.
(pp.176-177)
くらいで,Wikipediaに当たると,wikipedia:ターミナルケアというエントリがありました.
他に,後で思い出すのに使う項目を.
- 2時45分テスト(pp.60-62)
- 認知症患者の性欲(p.86)
- サンドイッチ世代(p.108)
- 1999年12月31日に人生エンド(p.171)
- 栄養チューブを使うべきか(pp.192-193)
- アルツハイマー型認知症による物忘れと,それに対する家族の叱責(後に罪悪感)(pp.202-204)
- オスカーはなぜある患者の最期にそばにいようとしなかったか(pp.205-207)
- 片道切符(ページ失念)
- 怒る軽度認知症患者への対応(ページ失念)
- 認知症テスト対策(本番では意味なし)(ページ失念)
去年,自分が書いたこと.
映画「おくりびと」もそうなのですが,死について考えるというのは,“自分が死んだらどうなるか.近親縁者が自分をどのように弔ってくれるか”というよりも,“身近な死に対して自分はどう接し,乗り越え,これからも自分は生き続けていくのか”を考えることであるようです.
死を前に - わさっき
後半(日輪草と書いて「ひまわりそう」)は,はじめ,前半と関係ない出だしですが,モノやら人物やら,景色(星空)やらがリンクしてきます.人間や犬の死を見て,あるいは関わりのあった人がその死を見ることなく,毎日を生きていかなければならないことに,心を動かされたのでした.
星守る犬 - わさっき