わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

「積」再考

1. 4と3をかける

いきなりですが問題です.問われているものが何なのかに,注意してください.

【場合の数】
「1から4まで書かれた4枚のカードから,2枚を取り出して2桁の整数を作るには,何通りあるか」
という問題に対して,4通りと3通りをかけるのだから,答えは「12平方通り」ではないのか?

【机の数】
「次の図で,机の数を答えなさい.□を1つの机とする」

□□□
□□□
□□□
□□□

という問題に対して,縦の4台と横の3台をかけるのだから,答えは「12平方台」ではないのか?

【仕事の量】
「4人が3日間働いて,ある仕事が完了する.6日間を要してよいなら,何人いればよいか」
という問題を考えるとき,4人と3日をかけて得られる仕事の量は「のべ12人」にしないといけないのか? 「12人日」ではいけないのか?

2. 順序数どうしのたし算 - 1年生向け問題から

本日のメインは「積」なのですが,「和」の話にも新しい情報を見つけましたので,手短に報告しておきます.
順序数を伴う加法では,被加数が順序数で,加数はそこからいくつ増えるかを表す,どちらかといえば集合数に関する数とばかり思っていましたが,実はそうではなく,順序数と順序数を足すような出題例があったのでした.

BはAから数えて5番目にあり,CはBの次から数えて3番目にある時,CはAから数えて何番目にあるか.
(内海庄三:加法・減法と計算法則の役割, 『整数の計算 (リーディングス 新しい算数研究)』, p.13.初出は「新しい算数研究」1978年7月号(No.88), pp.2-9)

もちろん図をかけばおしまいの問題です.「CはBの次から数えて3番目」を「CはBの3人うしろ」と読み替えれば,順序数と集合数のたし算の形になります.

3. 順序数の和 - 集合論から

個人的に「集合数」や「順序数」というのを目にしたのは,小学校学習指導要領解説 算数編(《算数解説》)を読むようになってからです*1.大学の,代数系あたりの科目で学んだのは「基数」と「序数」です.
いや,「序数」は教わらなかったような.「順序数」ではなく「序数」という術語で,本を読んで自学したんだっけ.あと,序数の和も定義されていたはず…と,本棚をじっと眺めて,2冊の本を見つけました.

集合論入門 (新数学シリーズ 1)

集合論入門 (新数学シリーズ 1)

無限集合 (数学ワンポイント双書 4)

無限集合 (数学ワンポイント双書 4)

まず順序数とは何かから.

自然数1,2,3,……は,物の“個数”を表わすのに用いられる一方,物の“順番”ないしは“番号”を表わすのにも用いられる.いいかえれば,自然数には,ひとつ(one),ふたつ(two),みっつ(three),……という使い方とともに,第一(first),第二(second),第三(third),……という使い方もあるわけである.周知のごとく,語学の文法では,第一の目的に用いられた場合の自然数を“基数”,第二の目的に用いられた場合の自然数を“序数”といっている.(略)整列集合の順序型を順序数という.
(『集合論入門』p.107)

順序数の加法については,両方の本で取り扱っていますが,『無限集合』のほうが教訓的でした.ばらばらと,抜き書きします.

●序数の和
ところで,加法にはもうひとつ,序数の加法がある.「数えたし」である.これは,添加型の加法で,整列集合Xに整列集合Yをつぎたせばよい.この場合,Xの要素よりYの要素を大きいとするわけで,一般に
X+Y≠Y+X*2
となる.(略)
(p.35)

ω<ω+1<ω+2<…
となる.*3
このように,序数というのは,文字どおり順序が関係しているので,交換法則はなりたたない.序数的に自然数を導入した場合,交換法則が自明でないのは初等教育の問題点であるし,ペアノの「自然数論」にしても序数的であるので,交換法則の証明はかなり手間がかかる.つまり,加法の交換法則というのは,本来的に基数的なものであって,序数のものではないのである.自然数の場合は,基数と序数が一致しているので,たまたま成立しているといえる.
(p.36)

無限基数と無限序数を考えることのよさのひとつは,こうした「自然数の加法」の〈意味〉といったことに,反省的な分析ができることにもあって,普通の数学では「無限の算術」を実際に遂行する必要は比較的少ない.
(p.37)

これらの本を読み直してみると,「ωを使えば,加法には交換法則が成り立たなくなる」だとか「小学校の範囲では,無限なんてのを考えなくていいんだ」といった主張が,何ともちっぽけに思えてきました.

4. 乗法の分類

仕事算(の中のある問題)が乗法で計算できることについては,先日書店で見かけたけれども,娘がぐずったので購入できなかった本にも,書かれていました.整数の範囲内であれば,テープ図を使えばいいのでしょうが,きちんと理解するには,比・比例・反比例*7が必要で,指導としてはたしかに第6学年が良さそうです.
*7:「3人だと5日かかる仕事があります.1人だと何日かかるでしょう」という問題で,数直線や4マス関係図をもとに5÷3とやると失敗です.

対象を,広げる,狭める

本は,市内の書店で入手できました.

松野康子先生の算数はこう教える!

松野康子先生の算数はこう教える!

p.39で,問題を選ぶ問題があります.p.37の続きになっていて,ヘッダには「教職課程履修者・指導者・保護者向き」と書かれています.p.36とp.38は解説で,これは多くの人に読んでほしいと思うものです.
なのですが,乗法が使われる場面(問題)をかなり目にしたつもりでも,該当ページを読み直してみると,「なんだこりゃ」という問いでした.

A群のそれぞれについて,当てはまる問題文をB群から選んで記号を答えなさい.

A群(計算の意味)

  1. (1つ分の大きさ)×(いくつ分・何倍)=(全体の大きさ):1つ分の大きさが決まっているときに,そのいくつ分(何倍)かに当たる大きさを求める場合
  2. (基準にする大きさ)×(割合)=(割合に当たる大きさ):1つの大きさの何倍かに当たる大きさを求める場合.「〜倍」「〜%」「〜割」など.
  3. 積:面積や体積,のべなどを求める場合.

B群(具体的な問題例)

  • G:ゆう子さんの朝顔の高さは4cmです.たかお君の朝顔の高さはその3倍です.たかお君の朝顔の高さは何cmですか.
  • H:つな引きのつなを7mのテープで測ったら,ちょうど9本分の長さでした.つなの長さは何メートルですか.
  • K:ひもを4等分した1つ分を測ったら15cmありました.はじめのひもの長さは何cmでしょうか.
  • J:たかし君の学年全体の人数は180人です.今日の欠席率は5%です.今日の欠席者は何人ですか.
  • L:たてが5cm,よこが8cmの長方形の面積を求めましょう.
  • M:3人で5日かかる仕事を,ひとりでやるとすると何日かかるでしょう.

(p.39改)

A群の3つに対して,正解は順に「G, K」「H, J」「L, M」です.
JとLは,いいでしょう.Mは仕事算(の中ではもっとも簡単な問題)で,「のべ15人」とも「のべ15日」とも表せることから,「倍」ではなく「積」の話だというのは,理解できます.
Kは,あまり好きではないけれど,「1つ分」のパターンマッチで,了解としましょう.
困ったのは,残りのGとHです.4cmと7mが「1つ分の大きさ」にも「基準にする大きさ」にもなりますし,Gにある「3倍」は「何倍」にも「割合」にも当てはまります.Hの「9本分」は,「いくつ分」に近いようにも見えます.でもHは,正解をもとに逆算すると,「9本分」を「割合」または「〜倍」に割り当てているらしいのです.
B群に「I」がないのは,原文では除法の問題例となっているためです.除法の「計算の意味」は,包含除と等分除の2つだけ.積の逆(長方形の面積と縦の長さが既知のときに横の長さを求める,のべの仕事量をもとに1日平均を求める,など)は,どうなる?
平均は,等分除でいけるのかもしれません.でも,長方形になると,お手上げです.新たな意味付けが必要なのでは…
と悩んでいたら,「ここに出てこない乗法(かけ算)や除法(わり算)の計算には、どんな場面と意味があるか考えてみましょう」(p.38)と書かれていました.よく読まないといけませんね.
個人的に乗法の意味は,「倍」と「積」に大別すべきではないかと考えています.さらに倍に関しては「(1つ分の大きさ)×(いくつ分)=(全体の大きさ)」と「(基準にする大きさ)×(割合)=(割合に当たる大きさ)」に分けられると思います.ここで,「(1つの大きさ)×(何倍か)=(全体の大きさ)」は---第2学年で学ぶ倍概念ですが---後者に属します.「1つの大きさ」は「基準にする大きさ」であり,「何倍か」は「割合」であり,「全体の大きさ」は「割合に当たる大きさ」になります*4
積についても,面積・体積と,人月などは,「積の基礎となる量の単位が同等か否か」「同一の対象に対して,見方を変えれば異なるかけ算の式を得ることができるか*5」といった観点で,区分けできると思います.
大事なことを書き忘れるところでした.「倍」と「積」の識別方法ですが,現在の小学校の算数で学習する際には,「被乗数の数量」と「求めるべき数量」が同じ単位なら倍*6,異なれば積です.ただし例外があって,被乗数・乗数・答え(辞書的な意味の「積」)がすべて無名数のときには,積です.

5. 仕事算の使いどころ

冒頭の【仕事の量】について,大人モードで検討するなら,もちろん「12人日」は表記としてOKでしょう.辞書にも載っていますし,『量の世界―構造主義的分析 (1975年) (教育文庫〈8〉)』にはp.192で「人時(man-hour)」が取り上げられています.
ただし小学生向けに,そのまま言っても,問題を解くのには役立ちにくそうだなとも思います.例えば日常生活に目を向けると,ときどきニュースで「のべ?人」というのは見聞きしますが,「?人月(?人日,?人時)」というのはなかなか出てきません*7.ピラミッドの建設に要した人数にせよ,何かの捜索に関わった人員にせよ,「のべ」から始まる数量のほうが,人日や人年よりも,イメージしやすいものです.
ただ見聞きする限り,小学校レベルで解く仕事算では,人月・人日・人時が直接問われることはなさそうです.求める途中にそういった数量が入るものの,人数や時間(月数,日数を含む.以下同じ)を問うものばかりです.なので「全体の仕事量を1とする」や「1人が1時間働く仕事の量を,ある長さの(基本単位となる)テープで表す」といったアプローチで大丈夫なのでしょう.
あえて発展学習として,仕事算を日常生活に適用させようとするなら,「これまでの作業量から,あと『1人ならどれだけの時間でできるか』『応援を頼めばどれだけの時間になる(短縮できる)か』といった,“見通しを立てる”ことに役に立つ」という点です.合わせて,作業に取りかかって間もないときは,その見積りには大きな誤差が伴いますが,それなりに時間が経てば,誤差を小さくできるという点も,挙げたいところです.

6. 再度,机のかけ算

次は【机の数】の検討です.過去に机のかけ算を書いていますが,本日のエントリとはほぼ関係ありません.
こちらは先に小学生モードにします.「平方センチメートル」や「平方メートル」は学ぶけれど,「平方台」という単位は,聞いたことがありません.そして問題は「机の数を答えなさい」となっていて,これは「机は何台あるか答えなさい」と読み替える必要があります.なので答えは「12台」です.
…でもこれでは,「1センチメートルと1センチメートルをかけたら1平方センチメートルになる,じゃあ,1台と1台をかけたら1平方台にはならないの?」という発想の芽を,摘んでしまうことになりかねません.
思うにこれは,倍と積の区別にもつながる問題意識です.
小学校の学習では,倍の考え方を基礎として,積の理解へとつなげています.12個のおはじきを工夫して並べる(《算数解説》p.81)についても,その並べ方がなぜ「2×6」や「6×2」などの式で表せるかの説明には,倍の考え方を使うことになります.面積について,その意味や方眼を用いた求め方は第1学年で学ぶとされていますが(p.71),乗法を利用して長方形の面積を求めるのは第4学年に進んでからの話で(p.147),単位正方形の個数(ここも倍概念)と,単位正方形の面積(例えば1平方センチメートル)を組み合わせて,長方形の面積の公式に至っています.
その一方で,積の話を踏まえて倍の話に新しい考え方をもたらすという事例は,ちょっと思いつきません.乗法の意味,情報の価値でも私論を述べましたが,学習指導要領に書かれているのは「乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ,それを乗法九九を構成したり計算の確かめをしたりすることに生かすこと」であって「乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ,それを“式で表したり,その式をよんだりすること”に生かすこと」ではないのです.
去年から関わってきた件に対して見解を述べ直すと,「何がいくつあるか」,すなわち倍をベースとして,かけ算の式が求められるところに,交換法則という,積に関する性質を適用して正当化を試みようようとしているのが,おかしさの遠因*8になっているというところです.

7. 「積の法則」の根拠

以下「積の法則」は,場合の数における積の法則を指すものとします.
【場合の数】の「12平方通り」についても,基本的な対処法は,「平方台」と同じと言っていいでしょう.単位となるのは,問題文から読み取るにしても,すべて書き上げて数えるにしても,「通り」です.
なぜかけ算の式で書けるかについては,「倍」に立ち返ることが不可欠のように思えます.そしてここで,2つの解釈ができます.

  • 「(1つ分の大きさ)×(いくつ分)=(全体の大きさ)」を用いると,十の位を決めれば,それがどの数であっても一の位は3種類なので,1つ分の大きさが3.十の位は4種類あるので,いくつ分は4.ということで3×4=12.
  • 「(基準にする大きさ)×(割合)=(割合に当たる大きさ)」と,樹形図または表による数え上げを用いると,十の位の場合の数に対して,3倍することで,2桁の整数の場合の数が得られる.基準にする大きさは4,割合は3.ということで4×3=12.

一つの対象に2種類の(被乗数と乗数を交換して得られる)式が考えられるというのは,第2用法で書いたことがありますが,内容としては別と言ってよさそうです.
あえて違いを探ってみると,「(1つ分の大きさ)×(いくつ分)=(全体の大きさ)」から3×4=12を得るのは演繹的で,「(基準にする大きさ)×(割合)=(割合に当たる大きさ)」から4×3=12に至るのは帰納的である---積の法則として公式化するには,この一例だけではダメで,もっと多くの事例を得る必要がある---ように見えます.*9
なお,積の法則に関しては,書くことは信じることで書いています.また,積の法則に関係する,小学校での授業例はもう少し,書きむしるか(3. 組み合わせ数の出題例)で紹介していますが,《算数解説》を読む限り,積の法則そのものは小学校の学習範囲の対象外と考えるべきでしょう.掲示板でたまに目にする,「かけ算の式に順序がないこと」を正当化する根拠として,順列を挙げるのは,結局のところ学習者放置の立論であると,思わずにはいられません.

8. 「倍」と「積」:まとめ

加えて,白井らでは,数直線の使い方を図入りの表で整理していて,そこから,1年・2年の学習が素地となっているのが読み取れます.岸本については,「小数の」という限定が入っていますが,「倍(multiple)に関する乗法」と「積(product)に関する乗法」を区別している点が重要に思えます.というのも,交換法則(積に関する乗法)を学習したらただちに,ミカンを配る問題(倍に関する乗法)で,かけられる数とかける数はどちらに書いてもよいとしてよいのかという問題意識につながるからです.

『かけ算には順序があるのか』を読んだ方へのガイド

小学校で学習する「かけ算(乗法)」について,「倍」と「積」を区別する文献を2つ,見つけました.一つは岸本の論文であり,もう一つは『松野康子先生の算数はこう教える!』です.
本日のエントリで,乗法の意味として,「倍」と「積」があり,簡単な方法で識別できること,また「(1つ分の大きさ)×(いくつ分)=(全体の大きさ)」を起点として,「倍」や「積」への理解につながっていくことを,書いていきました.もちろん独自研究によるところが多分にありますので,専門家による書物や論文をさらに読みつつ,今後も見直しを図る必要があると考えています.
2年生向けの問題で,例えば「5×3」といった式で表すことと,そこからその積として15を得る(「5×3=15」と表す)ことの違いというか接点についても,論じるべきなのですが,そこまで時間がとれませんでした.一つ,過去に書いたのを紹介するのにとどめます:5円の品3個の代金の立式は「3×5」ではダメなのか
(翌日追記)冒頭の3つの問題,【場合の数】【机の数】【仕事の量】は,

  • かけ算とは新しい量を得る演算である
  • 式に単位を付けて書くようにしよう

という信念をお持ちの方々に,ぜひご一考いただきたいと思います.

9. 10「 」5

田中博史の楽しくて力がつく算数授業55の知恵―おいしい算数授業レシピ〈2〉 (hito*yume book)』のpp.40-42に,面白い指導例が載っています.

10「 」5

と書いて,「 」にひらがな1文字を入れてみるという問題です.九九の学習の最初だそうです.
まず,10「と」5,10「に」5,10「へ」5が出てきます.いずれも加法ですが,意味がちょっと違うと言うのも,楽しいものです.*10
その後,10「が」5に気づく子が現れます.10が5つで,10×5…という,乗法の導入でした.
図書館で読んだ指導例には見当たらず,近年,「筑波の算数」で開発した指導法なのでしょうか.URLは失念しましたが,Webでも(確か田中博史氏とは別の方によって),解説があったように思います.
野暮かもしれませんが,10「の」5,というのも言葉としてはありなんですよね.2通り考えることができて,まず,10人いるうちの5人目という,位置を示すときの省略形です.ただこうすると,計算にはなりにくそうです.
もう一つは,「10打数5安打」の省略形のように,「の」の前が分母,後ろが分子となる分数です.もちろん2年の範囲を超えています.これが確率ではなく割合となるのは,「バスケットボールのシュートのうまさ」(単位量当たりの大きさの意味と求め方)として,『算数教育指導用語辞典』p.236で言及があります.

*1:ただし,機械的な検索では,《算数解説》に「集合数」は現れません.

*2:引用者注:XとYがともに有限序数なら,もちろん等号が成立します.

*3:引用者注:ωは自然数の序数で,同書ではp.19に「最初の無限序数」とあります.またω=1+ω=2+ω=…です.

*4:この文の「XはY」は,オブジェクト指向でいうIS-A関係に相当します.

*5:「4人が3日間働く」と「3人が4日間働く」は異なる事象であり,「4×3=12 答え のべ12人」と「3×4=12 答え のべ12人」,「3×4=12 答え のべ12日」と「4×3=12 答え のべ12日」として,書き分けられます.

*6:これがサンドイッチの根拠となります.

*7:ただし,日常生活やニュース報道に出る数量や単位が理解できるよう,学校で教育をすることを求めるのなら,しばしばパー(「/」)書きの単位が出てきますので,ここの扱いが必要になってきます.

*8:直接的な説明は,その後「×」から学んだこと(8. 乗法の交換法則を,なぜ使ってはいけないのでしょうか?)をご覧ください.

*9:「0.2g/g×xg=yg」は,内包量の第2用法に,「xg×0.2=yg」は,比(割合)の第2用法に基づいており,いずれも演繹的な推論です.

*10:なぜこの話を本日書いたのかというと,かけ算の話であるほか,冒頭の3つの問題ではいずれも,「4に3をかける」ではなく「4と3をかける」という考え方ができるのではないか,という意識があったからです.