情報知識学会 第21回(2013年度)年次大会 #jsik - Togetterより
研究発表の質疑応答で,発表者が回答に困ったときに,場内の他の人が回答をすることがあります.学会発表であれば共著者(共同研究者とも)が,ゼミなら指導教員が,その役割を担います.私は「助け船」と呼んでいます.
日曜日,「学生セッション」の質疑で,その助け船が出たのでした.回答が終わってから,座長より,口出ししないようにと指示というかアナウンスがありまして,その後は助け船が出ず,穏当な学生セッションとなりました.
学生セッションでは審査を行い,表彰するということになっていましたが,この助け船のことは,企画段階でまったく想定していませんでした.次回以降,同じように審査を含む学生セッションを実施する際には,あらかじめルールを決めておき,セッション開始の際,アナウンスするようにしないといけませんね.
ルールとして,単純に「フロアからの共著者は*1回答禁止」とするのでもいいですし,「助け船は減点」もしくは「加点対象としない」とするのも,別段,悪くなさそうです.そこについては実行委員というよりは,学生セッションの審査をされる方々が決めるものとし,こちらとしては「過去にこんなことがありまして…」と,情報提供するにとどめたいところです.
自分の大学院の所属の某ゼミでは,学生の範囲を超えた質問に対し,助け船はなるべく早めに出すという雰囲気になっています.他のところでは,指導教員は助け船を出してはいけないというルールで運用していると聞きます.それぞれに意義があり,取り決めておけばよく,どちらが正解,どちらが間違いというものではないように,思っています.
(追記)以前に書いた「助け船」
一方,工学部の教授はどうかと言えば,まだ自分が読んでいない面白そうな論文を学生に与え,うまく発表すると,「そうか,わかった.これで一つ賢くなった.ありがとう」とお礼を言ってくれる.質問にうまく答えられないときは,別の工学部教授が,「これはこういうことでしょう」と助け船を出してくれる.
Scientists or Engineers?
(最終更新:2013-05-30 朝)
*1:確かあのとき,回答したのは共著者ではなく,実のところ共著者(指導教員)はその場におらず,同じ部署にいて内実を知っている教員が,善意のもとで発言したのでした.