「みんな~晩ごはんよ~」
「お,下から声がした」
「あとの子ちゃん~テレビのリモコン持って降りておいでよ~」
「ここでテレビ観てんのバレバレなんか」
「いただきます…と言いたいんやけど」
「今日もおいしいの,作ってんで」
「パパ,どしたん?」
「パパのお茶碗の左にあるの,2階のテレビのリモコンよな?」
「そうやで」
「あとの子が,持って来たんかいな」
「パパ,預かっといてくれる?」
「わかった.さて,どこに入れといたらええんかな…」
「ここかな(セーターの首元を前にしてリモコンを差し込む)」
「あ~!!」
「パパ,そんなんしたらあかん!!」
「何やなんや,リモコン,隠したらあかんのかいな」
「ちゃうねん,脇に挟んだらあかんの!」
「そ!」
「なんでリモコンを脇に挟むねん.体温計やないねんから.これな,セーターの中の長袖のシャツの,左ポケットに入れたんや」
「それやったらええけど」
胸元に違和感を覚えながら夕食を終え,2階に上がって,ジャンパーのポケットにテレビのリモコンを入れてから,寝間着に着替えました.
隠し場所を,誰に言ったわけでもないのですが,翌日帰宅すると,テレビを観ている,さきの子とあとの子の姿がありました.リモコンは,テーブルの上でした.